2006年のメルマガ

日本質的心理学会 メールマガジン No.25======================2006/9/20

2006/09/20 13:48発送

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 日┃本┃質┃的┃心┃理┃学┃会┃メ┃ル┃マ┃ガ┃2┃0┃0┃6┃
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           役立つ情報を共有しましょうよ
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         編集:日本質的心理学会研究交流委員会

日本質的心理学会 メールマガジン No.25======================2006/9/20

 クッピーです。好評いただいております「風に聞く・風を追う」のコーナー
 ですが、人選も含めて再開予定ですので、しばらくお待ちください。

▽▼ 目次 ▽▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●<次回の研究交流委員会主催のセミナーの速報>
●募集!2006年度 質的研究の研究会に対する助成事業 【再掲】
●日本質的心理学会研究交流委員会後援研究会のご案内 【再掲】
●学会より会員のみなさまへ:<事務連絡・各委員会報告>
 ○第3回総会(2006年8月6日)の議事録を学会Webサイトに掲載
 ○会員名簿発行についてのお願い
 ○編集委員会からのお知らせ
 ○質的心理学会第3回大会を終えて 第3回大会世話人 南 博文
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 <次回の研究交流委員会主催のセミナーの速報>
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 次回の研究交流委員会主催のセミナーは、愛知県名古屋市の金城学院大学
 にて、2006年2月24日(土)に、教育などの問題を含めて企画しております。
 ご期待ください!

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 ☆ 募集!2006年度 質的研究の研究会に対する助成事業
……………………………………………………………………………………………

 本年度も、質的研究の草の根の広がりを期待した、研究会の助成を行います。
 募集締切りを9月30日まで、延長しましたので、ふるって、ご応募下さい。
 詳細は、このメールマガジンの最後にあります。

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 ☆ 日本質的心理学会研究交流委員会後援研究会のご案内
 ワークショップ「私のフィールドワーク:転がり続ける渦中からのながめ」
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 日時:9月30日(土)12時から5時半
 場所:名古屋大学ベンチャービジネスラボラトリー「ベンチャーホール」
    ( http://www.vbl.nagoya-u.ac.jp/access/index.html )

 [登壇者]
    司会
      徳田治子(お茶の水女子大学)
    話題提供
      松嶋秀明(滋賀県立大学)
      大倉得史(九州国際大学)
      松本光太郎(名古屋大学)
    企画
      荒川 歩(名古屋大学)
      松本光太郎(名古屋大学)

 [企画趣旨]
   フィールドワークとはどのような営みなのだろうか。フィールド
   ワーカーとしての私はとどまることはない。そして、時間を経て
   初めて、当時の私には見えなかった何かが見えてくることもある
   だろう。

   本企画では、質的研究と呼ばれる実践を行ってきた3人からの話
   題提供を肴に、フィールドワークという実践について、改めて
   濃密に語り合いたい。この3人の登壇者は、日本の質的研究・
   フィールド研究が大きく変化を遂げる中で、同時代的にそれぞ
   れ独立して登場してきた研究者たちであり、皆それぞれ違った
   立場や質的研究観を持っていると思われる。この3人の登壇者の
   それぞれの立場や見方の違いを浮き彫りにすることで、フィール
   ドワークにおける質的研究のさまざまな可能性を考えたい。

   参加者として想定しているのは、積極的に議論に加わり、フィー
   ルドワークという実践に関して思考を深めることを希望されてい
   る方を対象としたい。内容的に入門編というわけにはいかないが、
   初学者の方もぜひご参加いただきたい。

 [参加申込方法]
   会場設営の関係上,できるだけ事前に申し込みいただくようお願
   いいたします。
   (1)参加費 500円(当日支払い) 定員50名
   (2)参加ご希望の方は、氏名・ご所属・E-mailアドレスを
      記入の上、下記お申し込みください。

  ワークショップ当日、名古屋大学では全学を挙げてのイベント
  「ホームカミングデー」を開催する予定です。混雑が予想され
  ますので、会場のお間違えのないようお越しください。

 [参加申込・問い合わせ先]
    荒川歩  arakawaa@fc.ritsumei.ac.jp

 [主催]  てんむすフィールド研究会
 [後援]  日本質的心理学会研究交流委員会

    
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 学会より会員のみなさまへ
……………………………………………………………………………………………

◆◆◆事務局より
(1)仮総会の議事録の確認のお願い
 日本質的心理学会の第3回(仮)総会(2006年8月6日)議事録をWebページ
(ホームページ)によって公表しました。なおこの会の出席者52名は会員過
半数303名(総会時の会員数606名)に満たなかったため仮総会となっており
ます。
 総会に関する細則により「仮総会の場合は、決議事項を会員に公表し、
その後1ヶ月以内に会員の過半数が文書によって反対した時には、総会とし
ての決議としての効力を失う」ことが定められております。
 会員のみなさまにおかれましては、資料ファイルとあわせて本議事録を
閲覧のうえご検討ください。
 不明な点については事務局までお問い合わせください。
 なお、このたびの総会議事録及び関連資料のWebページ掲載期間は
約1ヶ月間で、2006年10月20日までといたします。

<会員限定ページへのアクセスの仕方> 
 トップページ http://quality.kinjo-u.ac.jp/ から「会員限定ページ」に
 お進みください。
 ユーザー名 member /パスワード shisshin-member で会員限定ページに
お入りいただけます。

(2)会員名簿発行についてのお願い
 会員情報の管理のために、それぞれの会員の方に会員番号をつけさせていた
だきました。初期設定として2006年8月30日付で、アルファベット順でつけさせ
ていただきました。それ以降入会の方には入会時につけさせていただくことに
なります。

 2006年秋までに会員名簿を発行いたします。名簿に掲載される情報の確認を
行うため、9月中に書類が郵送される予定です。ご協力頂きますようお願いします。

 編集委員会幹事として千葉大学・砂上史子先生に加わっていただくことになり
ました。学会誌編集の事務という重責を担っていただきます。

以上よろしくお願いします。

◆◆◆編集委員会からのお知らせ

質多様な対話

  秋の風が心地よく,夕焼けが美しい季節になりました。みなさま,お元気で
 いらっしゃいますか。編集委員会は,年中多忙ですが,これからは特に,第2
 の繁忙期に入ります。第1の繁忙期には,投稿論文の査読に追われました。
 この秋からは,修正論文の査読と,原稿を完成稿にする点検作業,そして印刷
 作業へとすすんでいきます。来春には,みなさんのお手元に無事送りとどけ
 られるように,細かい作業も手を抜かないで「質」の高い「質的心理学研究」
 を創っていかねばと,ちょっと太めになった身をひきしめています。
  質的心理学会で企画された編集委員会との対話セッションは画期的な試み
 でしたね。あとで「こういうふうに自由に本音で言い合えるところが,この
 学会の良いところだね」という感想をおっしゃってくださった方がありまし
 た。みなさまからのご質問には,できるだけ真摯に対応していきたいと思って
 います。いろいろな機会に,対話の場をつくり,コミュニケーションをはかって
 いきたいものです。短い意見論文やコメント論文の投稿も歓迎しています。
 多様な見方を大切にして,対話を重ねながら,みんなで良い雑誌にしていきたい
 ものです。
 
            「質的心理学研究」編集委員長  やまだようこ

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 質的心理学会第3回大会を終えて
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 8月5-6日の2日間,質的心理学会第3回大会を福岡市の九州大学
医学部百年記念講堂で開催しました。梅雨が明けて真夏のつよい日差し
がそそぐ九州での開催でしたが,全国から287名の参加を得ました。前
2回の大会に比べると参加者数は,数値の上では多くはありませんが,
会場を一ヶ所に集めての開催だったのと,この学会では今大会がはじめ
ての導入となったポスター発表の場が会場のまん中に設けられた交流空
間に置かれたこともあって,質的には「たくさん」の方が参加され,ず
いぶんと賑やかな2日間となりました。大会開催にご協力いただいた皆
さまに,大会準備関係者を代表してお礼申し上げます。

 この学会は,心理学という特定の学問領域名を冠していますが,これ
までにも折りにふれて強調されてきたように,人間のケアと生の質に関
わるさまざまな分野,実践領域のコラボレーションを基に運営されてい
ます。今大会でも,インタビュー,グラウンデッド・セオリー・アプロ
ーチ,ビジュアル・エスノグラフィーの3つの手法について,大会開催
の午前中に行われた「研究法ゼミナール」に多分野から大勢の参加者が
ありました。会場の都合や予約制のために参加できなかった申込希望の
方にはご迷惑をおかけいたしました。それだけ熱い関心がこれらの方法
やアプローチの習得に向けられている事を,準備運営に携わる立場であ
らためて感じました。

 ポスター発表では,実に多様なテーマについて質的研究が展開されて
いる事がうかがわれ,それを担う若い世代とベテランとが「教える-教
えられる」という一方向の関係でなく,互いに方向性や研究のすすめ方
を模索しつつある創成期にある学の熱気が会場に感じられました。「質
的研究をめぐる百冊」と題したブック・フェアーも好意的に受けとめら
れました。

 あらゆる事が「はじめて」の経験で,若いスタッフ中心に運営される
大会がどうなるか不確定な部分の多い大会でしたが,大会第1日目の
「ポエティック・リアリズム」のシンポジウムでの北山修/きたやまお
さむさんの話が象徴するように,学の旅という体験の実験精神の中に新
しい可能性を「拓いてゆく」共同的な語りの場が,この学会の良き伝統
として生まれつつあるようです。毎回,あたらしい何かが始まる,そん
な学会であってほしいと思います。

 ありがとうございました。来年の奈良への旅を楽しみにしています。

                    第3回大会世話人 南 博文

■ 2006年度 質的研究の研究会に対する助成事業(募集)━━━━━━━┓

 研究交流委員会では,昨年度に引き続き,都市部に限らず全国への質的
研究の広がりを目的として,研究会開催費の助成をすることとなりました。
応募要件は以下の通りです。申請は,学会ウェブサイト
( http://quality.kinjo-u.ac.jp/ )にある所定のフォームを利用して
ください。〆切は9月30日です。ふるってご応募ください。
*なお,このフォームは暗号化して送信する機能を使用しておりません.
 暗号化しない状態でデータを送信することに不安を覚える方は
 「〒150-8366 東京都渋谷区渋谷 4-4-25 
  青山学院女子短期大学 菅野幸恵」まで,9/30必着で郵便にて
 応募してください.

1 助成対象は,質的研究に関する公開研究会とする。
2 研究会が主催し,日本質的心理学会研究交流委員会が共催する形の
シンポジウム,ワークショップ,講習会など(以下,企画物)を年度内
に開催することとする。*
3 研究会の代表者は,本学会会員であることとする。
4 企画物の登壇者には,本学会会員が一名以上含まれていることとする。
5 すでに活動している研究会も,新規に活動を開始する研究会も共に応募
できるものとする。
6 助成金は,企画物の終了後に,会計報告及び領収書に従って支給される
ものとする。**
7 助成を受ける研究会は研究交流委員会の審査により決定されることとする。
8 研究者や大学の数が限られた地方開催の研究会や,学際性の高い研究会
を優先的に助成することとする。
9 助成金は,主として企画物における遠方からの登壇者の旅費に充てるこ
ととする。登壇者の旅費が助成額の上限を超える場合も申請可能である。
10 他学会や21世紀COEプログラムなどの外部資金から経済的援助を得
ている研究会は,応募できないこととする。
11 企画物の広報は,本学会メールマガジンおよびウェブサイトを通じて会
員に周知することとする。
12 企画物の広報の際には,「日本質的心理学会研究交流委員会」が後援し
ている旨を記載することとする。
13 企画物の終了後速やかに,下記宛先に報告書を提出することとする。***

* 2006年度については,2006年8月1日から2006年3月31までに実施される
必要がある。
** 2006年度の助成額の上限は\50,000とする。
** 報告書について
  A4用紙一枚程度に,企画物を中心とした研究会の活動報告
(企画物については,参加人数を含む),及び会計報告を
記載してください。書式は問いません。航空運賃や宿泊費
などについては,領収書を添付してください。報告書は
プリントアウトした上で,領収書と共に,
「〒150-8366 東京都渋谷区渋谷 4-4-25 
青山学院女子短期大学 菅野幸恵」まで郵送してください。

追加:申請は,学会ウェブサイトにある所 定のフォーム<折り返し注意>
   ( http://quality.kinjo-u.ac.jp/~quality/cgi-bin/
     yomi-mailer/y_mail.cgi?id=kyousai )を 利用してください。
   なお、上記のフォームはデータを暗号化して送信する機能
   は利用しておりません.このフォームを利用することに不安
   を覚える方は,フォームで記載を求めている内容を書いた用
   紙を、「〒150-8366 東京都渋谷区渋谷 4-4-25
             青山学院女子短期大学 菅野幸恵」
   まで,郵送してください。(9月30日必着)

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[クッピーより]

 第25号はいかがでしたか?すっかり、秋らしくなってきたと思ったら、
 暑い日があったり、体調管理が難しいですね。みなさま、かぜをひかずに、
 頑張ってください!そうそう、そろそろ、イチョウの葉が色づき始めましたね。

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 編集:日本質的心理学会研究交流委員会
 第25号担当:長谷川元洋・本山方子・湯浅秀道 
 発行:日本質的心理学会 http://quality.kinjo-u.ac.jp/
 発行日:2006年9月20日
●メールマガジンは、学会からの配信専用ですので返信できません。
●学会に関するご意見・ご要望は以下のWebページからお願いします。
  【学会事務局アドレス jaqp@shiraume.ac.jp
●メールマガジンに掲載する研究会等の情報やアイデアを募集しております。
情報提供・投稿の締切は、各号15日までにお願いします。
( http://quality.kinjo-u.ac.jp/cgi-bin/yomi-mailer/y_mail.cgi?id=info )
●アドレスの変更、配信の停止を希望される場合は、お手数ですが学会事務局ま
 でご連絡ください。
●このメールマガジンに記載されている内容の一部または全てを無断で転載・
 複写・転送・再編集することは、著作権の侵害となりますので、お控えくだ
 さいますようお願い申し上げます。また、転載を希望する場合は、学会事務
 局にご連絡下さい。   【学会事務局アドレス jaqp@shiraume.ac.jp
 Copyright (C) 2006 日本質的心理学会  All Rights Reserved.
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日本質的心理学会 メールマガジン No.23======================2006/6/20

2006/06/24 13:43発送

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 日┃本┃質┃的┃心┃理┃学┃会┃メ┃ル┃マ┃ガ┃2┃0┃0┃6┃
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         編集:日本質的心理学会研究交流委員会

日本質的心理学会 メールマガジン No.23======================2006/6/20

 クッピーです。今年は、雨が多かったせいか、アジサイが、見事な
 色づきで、楽しませてくれています。本年度も、質的研究の研究会
 に対する助成事業を行います。よろしくお願い申し上げます。
 さて、今回は本山さんの、さわやかな風が、入江泰吉さんという写真家
 を紹介してくれています。「雪の東大寺南大門」の写真でありませんが、
 以下のサイトに、少し写真の紹介がありますので、お楽しみ下さい。
 http://www1.kcn.ne.jp/~naracmp/ncmp_j/j04wa/jwaco_irie.html
 来年の大会は、奈良女子大学で開催とのことです。奈良にお出かけ
 ついでに、立ち寄られてはいかがでしょうか。

▽▼ 目次 ▽▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

☆募集!2006年度 質的研究の研究会に対する助成事業

●風に聞く・風を追う:匂いたつ写真  本山方子 
●学会より会員のみなさまへ:<事務連絡・各委員会報告>
●「質的研究」情報コーナー:

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 ☆ 募集!2006年度 質的研究の研究会に対する助成事業
……………………………………………………………………………………………

 本年度も、質的研究の草の根の広がりを期待した、研究会の助成を行います。
 ふるって、ご応募下さい。詳細は、このメールマガジンの最後にあります。

……………………………………………………………………………………………
 風に聞く・風を追う:匂いたつ写真
……………………………………………………………………………………………

 質的研究のキーパーソンに、大いに語ってもらうコーナーです。
 それでは、今回の「語り」は、研究交流委員会の本山さんです。

☆☆☆      本山方子     (奈良女子大学)  ☆☆☆

 奈良に入江泰吉という写真家がいる。大和路の風景や風物、仏像などの
写真が有名であるが、そのほかにも街や生活誌など様々な写真を撮影して
いる。生前は私の本務校の先、東大寺の近くに居を構えていた。彼の写真
を保存し展示することを目的に奈良市写真美術館が作られたほど、地元に
密着している。みなさんも彼の写真を目にしたことがあると思う。

 写真は一見すると、寺社や季節の花々、里山や農村、仏像などいわゆる
奈良の風光明媚な景色や風物の写真ではある。しかし、奈良に暮らす人に
とっては、よく知られた風景や場所であり、実際に行ったことがなくても
奈良にありそうだと思える場所の写真である。写真として見せられること
で、こんな見え方があるのかと気づかされると同時に、えも言われぬフィ
ールド感覚が呼び起こされるのである。

 例えば、「雪の東大寺南大門」という写真がある。雪が降り積もった銀
世界の写真ではない。まさに今降っている雪とそれに霞む画面いっぱいの
南大門の写真である。これを見ると、見慣れた南大門の前を奈良特有の底
冷えの寒さの中、立ちゆく感覚がよみがえる。あるいは、霧が立ちこめた
林の写真がある。一見したところではどこにでもあるような林である。
しかし、「霧たちこめる大仏殿への小径」という題名をみると「ああ、あ
のあたりか」と、朝の散歩で通ったことがあることを思い出す。霧に濡れ、
土がいまにも匂ってきそうな写真である。あるいは、仏像は生きている。
血の通った仏像がそこにある。何かに真剣に憂い、微笑み、考え事をし、
私との対話につきあってくれる仏像がいる。奈良というフィールドに暮ら
し、同じような風景を見ながら暮らす者に伝わる土地の感覚があることに
気づかされる。

 入江泰吉はどのように撮影という行為を捉えていたのか。「入江泰吉自
伝」(1993)の 「気配を撮る」という項には次のようにある。

 「大和路の場合は、それほど風光明媚な景観とはいいがたい。
  だが、そのさりげない景観に、風景の「風」の趣が醸し出
  されているのである。風は風味、風趣、風雅、風流、風格
  などという時の風である。それの意味するものが、風景を
  決める鍵を握っているのではないか。それは、風景の中に
  醸し出される余情、気配といってもいいと思う。つまり目
  には見えないもの、いうにいわれぬ情感、心象を指すので
  はないだろうか。」(p.176)

 そして、単なる農村風景を写した写真に終わらせないために、撮る側の
イメージに似合う情景を探り出さなくてはならないが、気象状況というの
はこちらから演出することができないため、実際には「待つ」しかない、
という。「期待できるのは僥倖の訪れだけ」であり、「偶然性に頼るほか
に方法はない」(p.180)という。

 ここに、住まいとフィールドが隣接し、何百回、何千回とフィールドを
歩き回ることを可能にし、微細な気配のうつりかわりを感知し、誰よりも
確率高く「偶然」を引き込める地元の写真家の強みがある。

 フィールドに住まなければならない、ということを言いたいのではない。
土門拳の仏像写真の方がいいという方はおられるだろう。フィールド感覚
に基づく研究というのは、風の趣をいかによびこむのか、いや、その風や
醸し出される余情や気配を感知する向かい合い方をいかにするのか、まさ
に、「風に聞き、風を追う」作業なのだとあらためて思う。

    
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 学会より会員のみなさまへ
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◆◆◆事務局より 

 2006年度は4月以降6月までに59名の新会員を迎えました。
2006年6月12日現在の会 員は588名です。

 2006年4月から白梅学園短期大学心理学科専任講師の小保方晶子さんが
学会事務局に加わりました。

 2006年6月18日、日本質的心理学会第6回常任理事会および第5回理事
会が東京大学教育学部にて行われました(常任理事会の方が頻度が多いの
で回数が大きくなっています)。会議で報告・決定された主な事がらをお
伝えします。

 2005年度決算(案)が議論の上承認されました。監査を受けたあと
2006年8月の総会で会員の皆様に議論していただくことになります。
 2006年度予算(案)について議論の上一部修正して承認されました。
2006年8月 の総会で会員の皆様に議論していただくことになります。

 会務委員会から役員選挙項目(案)、理事会規定(案)の提案があり議
論の上承認されました。今後、2005年8月の総会において選挙管理委員
会を構成し、2006年11月頃に理事選挙、2007年1月頃に理事長・常任理事
選挙を行うことが決定いたしました。

 2006年秋までに会員名簿を発行いたします。名簿に掲載する項目について
は会員の皆様に直接問い合わせる予定ですのでご協力をお願いします。

 来年の大会、2007年度・第4回大会は奈良女子大学で行われます
(大会委員長・麻生武先生)。日程などは追ってお知らせいたします。

        文責・サトウタツヤ

◆◆◆編集委員会からのお知らせ

 本年度から様々な分野から新たに5名の編集委員(鹿嶌達哉、戈木クレイグ
ヒル滋子、佐々木正人、田中共子、手塚千鶴子)を加え、22名の編集委員体制
で、本年度第1回編集委員会議が6月18日(於:東京大学)にて開催されました。
現在までで審査にかかっている論文は、前号からの再審査論文が8本、第6号
への新規投稿論文が27本,6号締め切り3月31日以後の受付投稿論文が3本となっ
ています。
 6号審査過程を通じて審査の基準や手続きについて出てきた新たな課題等
(例えば一度掲載見送りになった論文を改稿し投稿する時の手続き等)について
は、編集委員会議やMLでの編集委員会で検討を重ねて今後執筆投稿の手引き等を
改訂し、ML等で会員の皆様にもお知らせしていく予定です。投稿される方はHPで
執筆要項の手引きの最新版をご確認の上投稿なさってください。論文については
年間を通して、投稿を受け付けています(7号特集論文、一般論文の投稿締め切
りは19年度3月31日です)。皆様からの投稿をお待ちしております。

                           (文責 秋田喜代美)

……………………………………………………………………………………………
■□■□「質的研究」情報コーナー<情報提供は、15日までにお願いします>
□■□

【注意!】研究会などの情報は、直前の変更が、学会ホームページに掲載
     されていることがありますので、出席される方は、開催直前に
     HPで確認されることをお薦めします。

【注目!】各種研究会の研究交流委員会共催(または後援)の要件についてを
     HPに掲載しましたので、ご参照頂きたくお願いします。
     http://quality.kinjo-u.ac.jp/kyousai-youken.html
【情報!】メールマガジンの情報コーナーは、月刊のため情報が遅れることが
     あります。そこで、できる限りホームページでも情報を提供します
     ので、ホームページの定期チェックをお願いします。
   *会員限定ページは,「ユーザー名 member パスワード q-kaiin」
      で,閲覧可能です。総会資料,メルマガのバックナンバー等を
      読むことができます。
……………………………………………………………………………………………

■ 著書の紹介 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

『科学の剣 哲学の魔法 ーー構造主義科学論から構造構成主義への継承』

  池田清彦・西條剛央 著
  価格:¥1,680 (税込)単行本: 261 p ; サイズ(cm): 19 x 13
  北大路書房 ; ISBN: 4762824933 ; (2006/03)
 池田は,ネオダーウィニズム乗り越えのため,構造主義生物学探求の中で「
 構造主義科学論」を生み出していった。15年間無視され続けられたその発想
 を継承し,西條は「構造構成主義」をうち立てていく。世代の架橋となる
 2人の対話を収録。メタ理論をどう発想しどうつくりあげてるのか。
 軽妙な語りの中に理論つくりのコツ,本の読み方や書き方のエッセンスが
 詰まる。〔北大路書房HPより〕
 是非、お読みいただきご意見いただければ幸いに存じます。
  http://www.kitaohji.com/index_s.html

┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■

■ 献本の紹介 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

誠信書房さまより、学会に寄贈されましたので、ご紹介します。

題名: 心の探求ーエビデンスと臨床ー
著者: 熊倉伸宏
    (東邦大学医学部教授)*学会員さんではありません。
    判型・頁数 四六判・176頁
    税込価格 2100円
    刊行年月日 2006年5月20日
    ISBNコード ISBN4-414-30330-3

 

せりか書房さまより、学会に寄贈されましたので、ご紹介します。

題名: 戦後世相の経験史
著者: 桜井 厚
    (立教大学社会学部教授)*学会員さんではありません。
    単行本: 262 p ; サイズ(cm): 21
    価格: ¥2,520 (税込)
    ISBN: 4796702733 ; (2006/05)

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■ 2006年度 質的研究の研究会に対する助成事業(募集)━━━━━━━┓

 研究交流委員会では,昨年度に引き続き,都市部に限らず全国への質的
研究の広がりを目的として,研究会開催費の助成をすることとなりました。
応募要件は以下の通りです。申請は,学会ウェブサイト
( http://quality.kinjo-u.ac.jp/ )にある所定のフォームを利用して
ください。〆切は7月31日です。ふるってご応募ください。

1 助成対象は,質的研究に関する公開研究会とする。
2 研究会が主催し,日本質的心理学会研究交流委員会が共催する形の
シンポジウム,ワークショップ,講習会など(以下,企画物)を年度内
に開催することとする。*
3 研究会の代表者は,本学会会員であることとする。
4 企画物の登壇者には,本学会会員が一名以上含まれていることとする。
5 すでに活動している研究会も,新規に活動を開始する研究会も共に応募
できるものとする。
6 助成金は,企画物の終了後に,会計報告及び領収書に従って支給される
ものとする。**
7 助成を受ける研究会は研究交流委員会の審査により決定されることとする。
8 研究者や大学の数が限られた地方開催の研究会や,学際性の高い研究会
を優先的に助成することとする。
9 助成金は,主として企画物における遠方からの登壇者の旅費に充てるこ
ととする。登壇者の旅費が助成額の上限を超える場合も申請可能である。
10 他学会や21世紀COEプログラムなどの外部資金から経済的援助を得
ている研究会は,応募できないこととする。
11 企画物の広報は,本学会メールマガジンおよびウェブサイトを通じて会
員に周知することとする。
12 企画物の広報の際には,「日本質的心理学会研究交流委員会」が後援し
ている旨を記載することとする。
13 企画物の終了後速やかに,下記宛先に報告書を提出することとする。***

* 2006年度については,2006年8月1日から2006年3月31までに実施される
必要がある。
** 2006年度の助成額の上限は\50,000とする。
** 報告書について
  A4用紙一枚程度に,企画物を中心とした研究会の活動報告
(企画物については,参加人数を含む),及び会計報告を
記載してください。書式は問いません。航空運賃や宿泊費
などについては,領収書を添付してください。報告書は
プリントアウトした上で,領収書と共に,
「〒150-8366 東京都渋谷区渋谷 4-4-25 
青山学院女子短期大学 菅野幸恵」まで郵送してください。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■

……………………………………………………………………………………………
[クッピーより]

 第23号はいかがでしたか?今回は、献本の紹介をしましたが、引き続き、
 会員の書かれた著書の紹介も行っています。質的研究の内容でなくても、
 クッピーが、関連をみいだして、紹介しちゃいます! 気軽に、教えて
 下さい。

……………………………………………………………………………………………
 編集:日本質的心理学会研究交流委員会
 第23号担当:長谷川元洋・本山方子・湯浅秀道 
 発行:日本質的心理学会 http://quality.kinjo-u.ac.jp/
 発行日:2006年6月20日
●メールマガジンは、学会からの配信専用ですので返信できません。
●学会に関するご意見・ご要望は以下のWebページからお願いします。
  【学会事務局アドレス jaqp@shiraume.ac.jp
●メールマガジンに掲載する研究会等の情報やアイデアを募集しております。
情報提供・投稿の締切は、各号15日までにお願いします。
( http://quality.kinjo-u.ac.jp/cgi-bin/yomi-mailer/y_mail.cgi?id=info )
●アドレスの変更、配信の停止を希望される場合は、お手数ですが学会事務局ま
 でご連絡ください。
●このメールマガジンに記載されている内容の一部または全てを無断で転載・
 複写・転送・再編集することは、著作権の侵害となりますので、お控えくだ
 さいますようお願い申し上げます。また、転載を希望する場合は、学会事務
 局にご連絡下さい。   【学会事務局アドレス jaqp@shiraume.ac.jp
 Copyright (C) 2006 日本質的心理学会  All Rights Reserved.
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日本質的心理学会 メールマガジン No.22======================2006/5/20

2006/05/20 23:12発送

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 日┃本┃質┃的┃心┃理┃学┃会┃メ┃ル┃マ┃ガ┃2┃0┃0┃6┃
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           役立つ情報を共有しましょうよ
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         編集:日本質的心理学会研究交流委員会

日本質的心理学会 メールマガジン No.22======================2006/5/20

 クッピーです。新緑の中に、よく見ると、トチノキなど、花が咲いていて、
 見つけると、得した気分になります。先日、藤棚を見た数日後、藤の花が
 上向いている?? キリの木の花でした(^^)。

▽▼ 目次 ▽▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●研究交流委員会企画シンポジウム<愛媛>:まだ間に合います!
日本質的心理学会後援:グリーンハル教授講演会のご案内
●風に聞く・風を追う:レイテ島にて  
●学会より会員のみなさまへ:<事務連絡・各委員会報告>
●「質的研究」情報コーナー:
  投稿の呼びかけ・投稿要領・研究会の紹介・著書の紹介・HPの紹介
        ○人間・植物関係学会2006年大会 公開シンポジウム
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 <日本質的心理学会研究交流委員会企画シンポジウム
「フィールドワークのプロセスをいかに記述するか?
:看護学のアプローチと心理学のアプローチ」>
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 質的研究のアプローチとして代表的なフィールドワークの方法についての
シンポジウムです。今回は,看護学と心理学において精力的にご研究されて
いる四名の先生をお招きして,フィールドワークの方法,とくにプロセスの
記述に焦点を当てて議論します。フィールドワークを進めていくうちに,
どのようにして,観たこと,聞いたこと,気づいたことを言葉にしてまとめて
いくか,悩んだりつまずいたりすることも多いかと思います。本シンポジウム
で,そのような問題の共有,そしてその解決策の糸口がつかめれば,
と思います。質問の時間も多く用意する予定ですので,どうぞふるって
ご参加下さい。

話題提供:薬師神 裕子(愛媛大学)
      「慢性疾患を持つ子どもと家族への支援プロセス」
     濱田  裕子(九州大学)
      「障害のある子どもと社会をつなぐ家族のプロセス
       -父親と母親の面接調査を通して-」
     苅田  知則(愛媛大学)
      「バリアフリー分野におけるニーズ把握のプロセス」
     谷口  明子(武蔵野大学)
      「院内学級の入院児への教育的援助」
指定討論:サトウタツヤ(立命館大学)
     操   華子(国際医療福祉大学)
  司会:尾見  康博(山梨大学)

日時:5月27日(土) 13:30-17:00
場所:愛媛大学 総合情報メディアセンター(城北地区)
1階 メディアホール
  ( http://www.cite.ehime-u.ac.jp/index.php )
  〒790-8577 松山市文京町3
定員:80名
参加費:日本質的心理学会会員 無料
    非会員 \2000

申し込み方法:
 学会Webサイトから「参加申込」を行ってください※。
非会員の方は参加費をもうしみ前にお振り込みください。
 「参加申込」と「振込」によって予約の成立とします。
締め切りまでに振込みの確認ができない場合,申し込みが無効になる場合があります。
申し込み時に入会していただければ会員扱いとし※※,
参加費は無料となります。
  
学会Webサイト http://quality.kinjo-u.ac.jp/
申し込みフォーム(折り返し注意)
  http://ks.kinjo-u.ac.jp/%7Eghase/cgi-bin/quality/y_mail.cgi?id=workshop2006-05

参加費振込先 郵便口座(振り込み手数料は参加者でご負担願います)
 口座記号番号  00150-4-704455 
加入者名 日本質的心理学会研究交流委員会
  ・通信欄に「フィールドワークのプロセス」と必ず明記なさってください。
  ・払込取扱票は各自でご用意下さい。
  ・一旦振り込まれた参加費は,理由のいかんをとわず返却いたしません。

※この申し込みフォームは通常の電子メールと同様にデータを暗号化
せずに送信する形となっております。暗号化されていないメールを
送りたくない場合には、お手数ですが以下の情報を葉書または封書で
郵送してください。

・ご氏名
・ご所属
・ご連絡先(住所、電話番号、ファックス番号、メールアドレス)
・会員・非会員の別

※※入会方法:学会Webサイト http://quality.kinjo-u.ac.jp/
「会員募集」のページより手続きをお願いします。

締め切り:2006年5月22日(月) ただし,定員になり次第締め切らせ
ていただきます。定員に達したときは上記学会Webサイトでお知らせします。

<郵送先>
〒150-8366 渋谷区渋谷4-4-25 青山学院女子短期大学 児童教育学科
菅野研究室気付 日本質的心理学会研究交流委員会

<問合せ先>
山梨大学 尾見康博
omiyas@yamanashi.ac.jp

 

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 <日本質的心理学会後援:グリーンハル教授講演会のご案内>
……………………………………………………………………………………………

グリーンハル教授講演会のご案内
http://www.ritsumei.ac.jp/acd/re/k-rsc/hs/kikaku_2006/greenhalgh.htm

司会・解説:斎藤清二教授(富山大学保健管理センター)
日時:   2006年6月2日(金) 午後6時半~
      立命館大学衣笠キャンパス 末川会館ホール

**参加ご希望の方は以下へアクセスしてお申し込みください。
http://www.human.ritsumei.ac.jp/cgi-bin/hsmes/tmmail.cgi

概要
 NBM(ナラティブ・ベイスト・メディスン)は,患者の語る物語を全面的に
尊重し,患者と医療者の対話の中から新しい物語が生まれてくることを期待
する,という基本姿勢をもっている医療である。今回の講演では、「文学の
分析と解釈(literary analysis)」の概念や理論をどのように使えば、
医療者としての仕事の助けになるのかということについて考えていく。
哲学者・マッキンタイアは、「私たちは私たち自身の物語の共著者にすぎな
い」と述べている。私たち自身の物語はまた他の人の物語の部分をも構成し
ているし、それぞれの物語は他者の物語の制限としても働くのであるから。
こうした劇学的メタファーが患者及び患者のケアやキュアに従事する医療者
にとって有効なのかという疑問もあるだろうが、この問いに3つの点から答
えたい。まず、ナラティブ・アプローチは患者の病い経験を深く理解するの
に役立つ。次にこのアプローチは効果的なヒーリング的関係を構築できる。
そして第三にナラティブ・アプローチは倫理的選択肢をより明瞭なものにし、
道徳的イマジネーションを刺激するのである。

主催
 本企画は、日本学術振興会 人文・社会科学振興のための
 プロジェクト研究事業「ボトムアップ人間関係論の構築」
 より助成を受けています。
共催
 オープンリサーチセンター整備事業
  「臨床人間科学の構築」研究法開発プロジェクト
 日本学術振興会科学研究費
  「語りをとらえる質的心理学の研究法と教育法」
   (代表 ・やまだようこ)
 日本学術振興会科学研究費
  「患者主導型科学技術研究システム構築のための
   基盤的研究」(代表 ・松原洋子)
後援 
 日本質的心理学会

……………………………………………………………………………………………
 風に聞く・風を追う:レイテ島にて
……………………………………………………………………………………………

 質的研究のキーパーソンに、大いに語ってもらうコーナーです。
 それでは、今回の「語り」は、矢守克也先生です。

☆☆☆      矢守克也       (京都大学)  ☆☆☆

 3月末、フィリピンレイテ島に行きました。ご承知の方は少ないかもしれませ
んが、2月17日、同島南部のギンサウゴン村で大規模な地滑りがあったからです。
村のほぼ全域(300ヘクタール)が埋まり、死者100名あまり、行方不明者1000人
にのぼっています。行方不明者が多いのは、多くの方が、最深30メートルもの土
砂に埋まってしまったからです。

 マニラから飛行機で1時間、タクロバンというレイテ島の玄関口に到着します
(被災地は、そこから、さらにクルマで5時間あまりかかります)。民家のよう
に小さな空港ビルで、意外にも多くの日本人を見かけました。一瞬の戸惑いのあ
と、その多くが70~80歳代の方であることから、現地の戦闘で肉親、友人・知人
を亡くした遺族の方々だと気づきました。レイテ島周辺は陸も海も太平洋戦争の
激戦地、後から思えば当然のことでした。

 このレイテ島、日本と別のつながりもあります。島で頻発する水害、土砂災害
の原因の一つとして、森林伐採が指摘されています。そして、伐採した木々の多
くが、かつて日本に輸出されました。私が小中学生の頃、教室の荷物棚等に盛ん
に使われていたラワンという木材はその代表です。

 もう一つあります。今回の被災地調査に同行し、現地語の通訳もこなしてくれ
たアンドリューというガイドさん、ふだんも、マニラで旅行ガイドの仕事をして
います。彼がマニラで連れて行ってくれたレストランで、日本人男性+フィリピ
ン人女性というペアを多く見かけました。皆さま、お察しの通りです。研究チー
ムの仲間が、「恥ずかしい」と言うと、アンドリューは盛んに、「あの娘が送る
金で生きている家族がいったい何人いると思ってる?」とわれわれに気を遣って
くれます。実際、今回被災したギンサウゴン村では、半数以上の世帯が、海外で
暮らす家族の収入に頼っていました。

 社会学者の見田宗介氏はその近著で、〈他者の両義性〉に触れ、生きるという
ことの意味と歓びの源泉である限りの他者と、生きるということの困難と制約の
源泉である限りの他者とは、その圏域を異にしている、と述べています。見田氏
も言うように、前者は、その極限の場合、たった一人の愛し愛される者であって
もわが生を意義づけるに十分ですが、後者は、必ず社会の全域に及びます。戦争
の歴史、大量の資源調達、逆に日本から輸出される廃棄物、そして、商品として
の女性---見ないことにしている他者がフィリピンには歴然とあり、そうした他
者を欠いてわれわれの生はありえません。

 ローカルなフィールドへの熱い眼差しとともに、その反作用にように隠蔽され
がちなインターローカルな社会関係の全貌。これらを視野にいれた研究と実践が
は、今後ますます求められていくものと思われます…。と、さりげなく(あから
さまに?)、「質的心理学」の第8号特集「地域・文化間交流---フィールドを繋
ぐ質的心理学---」の事前PRをして筆をおきたいと思います。

    
……………………………………………………………………………………………
 学会より会員のみなさまへ
……………………………………………………………………………………………

◆◆◆事務局より 

 昨年度末に学会誌を、5月にニューズレターを、それぞれ送付しています。
お手元 に届いていない方は、前年度学会費未納入もしくは住所変更未届けの
どちらかだと思われます。まずは事務局にご連絡ください。

◆◆◆編集委員会からのお知らせ

 編集委員会では、3月末に投稿された多くの論文を査読している最中で
ある。忙しい進行形の毎日であるが、それはまったくオモテに出ない「下
積み」の地道な仕事である。しかし、これは雑誌のクオリティを支える、
もっとも大切な仕事である。また、ひとりひとりの査読者が論文の作者と、
じかに差し向かいで対話し、互いに真剣勝負で切り結ぶ時間となる。評価
する仕事には、評価者の力量が問われるものである。評価されるよりも、
評価するほうが難しいと、このごろますます思うようになった。

 「まだ人の通わぬ道だが、いずれは誰かが歩いてくるだろう。私はその踏
み台になる。」このことばを口癖のように言っていたという人がいる。染織
家の青田五良さんである。彼は、柳宗悦がおこした昭和初期の民芸運動に参
加し、京都で立ち上げた「上加茂民芸協団」の中心人物だった。1927年、
熱い志をもった若者たちが合宿し、住み込みながら民芸の工房を先進的に実
践しはじめた。そのとき23歳の若さで参加した黒田辰秋さんは、のちに漆
芸家として大成した。当時は化学染料が開発され、多くのひとびとが日常の
染めや織りに関心を失っていく時代であった。青田さんが試みた草木染めの
手織物は、時間と労力がかかり、まったく時代に逆行するもので、その美を
認める人もいなかった。「上加茂民芸協団」は長続きせず、2年で解体し、
青田さんも夭折してしまったので、著作も伝記も作品も残っていない。しかし、
彼はまだ、このことばと共に生きていた。人間国宝の染織家、志村ふくみさん
をインタビューしたときに、このことばが私の耳にも伝えられた。

 私は、それから会ったこともない青田さんという人に関心をもつようにな
った。そして下積みの仕事がなかなかカタチにならず、実をむすばないよう
に感じるとき、人づてに聴いたこの「ことば」を誰かに伝えたくなる。
 
                    (編集委員長 やまだようこ)

……………………………………………………………………………………………
■□■□「質的研究」情報コーナー<情報提供は、15日までにお願いします>
□■□

【注意!】研究会などの情報は、直前の変更が、学会ホームページに掲載
     されていることがありますので、出席される方は、開催直前に
     HPで確認されることをお薦めします。

【注目!】各種研究会の研究交流委員会共催(または後援)の要件についてを
     HPに掲載しましたので、ご参照頂きたくお願いします。
     http://quality.kinjo-u.ac.jp/kyousai-youken.html
【情報!】メールマガジンの情報コーナーは、月刊のため情報が遅れることが
     あります。そこで、できる限りホームページでも情報を提供します
     ので、ホームページの定期チェックをお願いします。
   *会員限定ページは,「ユーザー名 member パスワード q-kaiin」
      で,閲覧可能です。総会資料,メルマガのバックナンバー等を
      読むことができます。
……………………………………………………………………………………………

■ 研究会の紹介 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

     人間・植物関係学会2006年大会 公開シンポジウム
       大会公式サイト
       http://www.okayama-u.ac.jp/user/hasep/PPR2006/

 2006年6月3日 14時~16時
 岡山大学創立五十周年記念館
 テーマ『人間・植物関係における質的研究の意義と可能性』
 ・企画趣旨説明:長谷川芳典(岡山大学)
 ・話題提供:松本光太郎(名古屋大学エコトピア科学研究所)
 ・指定討論:松尾英輔(本学会会長、東京農業大学)
 ・質疑
 ※公開シンポは参加費無料ですが、資料代として500円いただきます。
 
企画趣旨
  本シンポでは、実験的方法や質問紙調査法以外の新しいアプローチの
 1つとして、質的研究の意義と可能性を探ります。併せて、より長期的な
 視点から人間・植物関係を検討する意義についても取り上げます。
  まず、企画趣旨説明の中で、(1)実験的方法の意義と限界、
 (2)質的研究の概略、(3)質的研究の意義と可能性、(4)長期的視点を
 持つことの重要性について簡単にふれます。
  引き続いて、松本光太郎氏(名古屋大学エコトピア科学研究所)から、
 ご自身のフィールドワークをふまえた、「取り囲まれながら出会いつつ」
 という環境(植物)のあり方を思考する質的研究の可能性について話題提供
 をいただきます。
  最後に、本学会会長の松尾英輔氏(東京農業大学)からの指定討論を
 いただき、人間と植物をめぐる新たな視点と豊かな研究の可能性を広げる
 ことを目ざします。

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[クッピーより]

 第22号はいかがでしたか? そして、ニューズレター2号が完成しました。
 素人が作っているので、誤りもあると思います。ぜひ、ご指摘・
 ご指導いただければ幸いです。

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 編集:日本質的心理学会研究交流委員会
 第 号担当:長谷川元洋・本山方子・湯浅秀道 
 発行:日本質的心理学会 http://quality.kinjo-u.ac.jp/
 発行日:2006年5月20日
●メールマガジンは、学会からの配信専用ですので返信できません。
●学会に関するご意見・ご要望は以下のWebページからお願いします。
  【学会事務局アドレス jaqp@shiraume.ac.jp
●メールマガジンに掲載する研究会等の情報やアイデアを募集しております。
情報提供・投稿の締切は、各号15日までにお願いします。
( http://quality.kinjo-u.ac.jp/cgi-bin/yomi-mailer/y_mail.cgi?id=info )
●アドレスの変更、配信の停止を希望される場合は、お手数ですが学会事務局ま
 でご連絡ください。
●このメールマガジンに記載されている内容の一部または全てを無断で転載・
 複写・転送・再編集することは、著作権の侵害となりますので、お控えくだ
 さいますようお願い申し上げます。また、転載を希望する場合は、学会事務
 局にご連絡下さい。   【学会事務局アドレス jaqp@shiraume.ac.jp
 Copyright (C) 2006 日本質的心理学会  All Rights Reserved.
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日本質的心理学会 メールマガジン No.21======================2006/4/20

2006/04/23 11:14発送

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日┃本┃質┃的┃心┃理┃学┃会┃メ┃ル┃マ┃ガ┃2┃0┃0┃6┃
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           役立つ情報を共有しましょうよ
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         編集:日本質的心理学会研究交流委員会

日本質的心理学会 メールマガジン No.21======================2006/4/20

 クッピーです。現在、ニューズレターの作成におわれています。
 いろいろと写真を用意したのですが、ぜひ、次号は、みなさま
 からご提供いただいて写真を掲載したいと考えております。
 とっておきの写真がありましたら、研究交流委員会まで、お願いします。

▽▼ 目次 ▽▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●お待たせしました!第3回全国大会(会場:九州大学)のWebサイトが完成しました。

○お待たせしました! 中国・四国地方の皆さまへ、

日本質的心理学会研究交流委員会企画シンポジウム(会場:愛媛大学)
 「フィールドワークのプロセスをいかに記述するか?
 :看護学のアプローチと心理学のアプローチ」

●風に聞く・風を追う: よく見て、よく考える
●学会より会員のみなさまへ:<事務連絡・各委員会報告>
●「質的研究」情報コーナー:
  投稿の呼びかけ・投稿要領・研究会の紹介・著書の紹介・HPの紹介

 ○どう対処する!校長・教頭のための個人情報保護対策

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 <お待たせしました!第3回全国大会のWebサイトが完成しました。>
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 http://www.hes.kyushu-u.ac.jp/quality/

 第3回全国大会は下記の日程,会場で開催されます。

 ■時:2006年8月5日(土),6日(日)
 ■於:九州大学医学部百年講堂および同窓会館
    (福岡市東区馬出3丁目1番1号)
 ■メインテーマ:生の質・空間の質・プロフェッションの質

 大会の最新情報は上記Webサイトに随時掲載しますので,
 こまめにチェックしていただけると幸いです。
 シンポジウムやポスター発表も,大会Webサイトからお申し込みいただけます。

……………………………………………………………………………………………
 <お待たせしました! 中国・四国地方の皆さまへ、>
……………………………………………………………………………………………

■ 研究交流委員会企画シンポジウムの紹介 ━━━━━━━━━━━━━━┓

日本質的心理学会研究交流委員会企画シンポジウム
「フィールドワークのプロセスをいかに記述するか?
:看護学のアプローチと心理学のアプローチ」

 質的研究のアプローチとして代表的なフィールドワークの方法についての
シンポジウムです。今回は,看護学と心理学において精力的にご研究されて
いる四名の先生をお招きして,フィールドワークの方法,とくにプロセスの
記述に焦点を当てて議論します。フィールドワークを進めていくうちに,
どのようにして,観たこと,聞いたこと,気づいたことを言葉にしてまとめて
いくか,悩んだりつまずいたりすることも多いかと思います。本シンポジウム
で,そのような問題の共有,そしてその解決策の糸口がつかめれば,
と思います。質問の時間も多く用意する予定ですので,どうぞふるって
ご参加下さい。

話題提供:薬師神 裕子(愛媛大学)
      「慢性疾患を持つ子どもと家族への支援プロセス」
     濱田  裕子(九州大学)
      「障害のある子どもと社会をつなぐ家族のプロセス
       -父親と母親の面接調査を通して-」
     苅田  知則(愛媛大学)
      「バリアフリー分野におけるニーズ把握のプロセス」
     谷口  明子(武蔵野大学)
      「院内学級の入院児への教育的援助」
指定討論:サトウタツヤ(立命館大学)
     操   華子(国際医療福祉大学)
  司会:尾見  康博(山梨大学)

日時:5月27日(土) 13:30-17:00
場所:愛媛大学 総合情報メディアセンター(城北地区)
1階 メディアホール
  ( http://www.cite.ehime-u.ac.jp/index.php )
  〒790-8577 松山市文京町3
定員:80名
参加費:日本質的心理学会会員 無料
    非会員 \2000

申し込み方法:
 学会Webサイトから「参加申込」を行ってください※。
非会員の方は参加費をもうしみ前にお振り込みください。
 「参加申込」と「振込」によって予約の成立とします。
締め切りまでに振込みの確認ができない場合,申し込みが無効になる場合があります。
申し込み時に入会していただければ会員扱いとし※※,
参加費は無料となります。
  
学会Webサイト http://quality.kinjo-u.ac.jp/
申し込みフォーム(折り返し注意)
 http://ks.kinjo-u.ac.jp/%7Eghase/cgi-bin/quality/y_mail.cgi?id=workshop2006-05

参加費振込先 郵便口座(振り込み手数料は参加者でご負担願います)
 口座記号番号  00150-4-704455 
加入者名 日本質的心理学会研究交流委員会
  ・通信欄に「フィールドワークのプロセス」と必ず明記なさってください。
  ・払込取扱票は各自でご用意下さい。
  ・一旦振り込まれた参加費は,理由のいかんをとわず返却いたしません。

※この申し込みフォームは通常の電子メールと同様にデータを暗号化
せずに送信する形となっております。暗号化されていないメールを
送りたくない場合には、お手数ですが以下の情報を葉書または封書で
郵送してください。

・ご氏名
・ご所属
・ご連絡先(住所、電話番号、ファックス番号、メールアドレス)
・会員・非会員の別

※※入会方法:学会Webサイト http://quality.kinjo-u.ac.jp/
「会員募集」のページより手続きをお願いします。

締め切り:2006年5月22日(月) ただし,定員になり次第締め切らせ
ていただきます。定員に達したときは上記学会Webサイトでお知らせします。

<郵送先>
〒150-8366 渋谷区渋谷4-4-25 青山学院女子短期大学 児童教育学科
菅野研究室気付 日本質的心理学会研究交流委員会

<問合せ先>
山梨大学 尾見康博
omiyas@yamanashi.ac.jp

 

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 風に聞く・風を追う: よく見て、よく考える
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 質的研究のキーパーソンに、大いに語ってもらうコーナーです。
 それでは、今回の「語り」は、秋田喜代美先生です。

☆☆☆  秋田喜代美 (東京大学大学院教育学研究科)  ☆☆☆

 私自身はちょっと前まで院生だったつもりでいるのに、考えてみると
この世界に院生として足を入れてから丁度20年になった。まだ20年
足らずでもあり、でももう20年。光陰矢の如し。私自身の内実は変わ
らないが、周りの研究内容は変わってきた。研究者と社会の様々な
フィールドとのつながりが様々な学会で密になってきているという実感
がある。質的心理学の台頭もそれと大いに関連している。フィールドと
の関係が米国ではどうなっているのかと期待も持ちつつ4月7日から
米国教育学会に参加してきた。毎年参加している学会だが、教育学会
でも現職教師の参加はほとんどないし、基本的に研究者がデザインした
アイデアを教育実践に入れる発想が強く、IT等の話は数多くあるが
どこか教師や実践とはやや乖離した研究が多いと改めて感じることも
多かった。レッスンスタデイ仲間の米国研究者達に話すと、日本の教育
研究はだから充実していて面白いのよと言われた。素直に喜んでよいの
か、日本の研究や理論よりも欧米が進んでいるという先入感をどこかに
いつも持っている自分を反省しながら、先輩研究者M氏の言葉を思い出
した。「若いうちは新しい研究を追いかけて読んでみたり色々データを
とるのが大事だけれど、ある年齢になったら研究の一歩先は自分の目と
頭と知恵で考えていくしかないのだから、自分の世界をよく見て、
よく考えなければね。」「よく食べ、よく寝る」ことは私の特技だが、
「よく見て、よく考える」ことは、実はなかなかむずかしい。現象を、
現実を、ことばのみえない部分をよく見、自分との関係でよく考え、
そして磨かれた言葉でいつの日か子どもの生きる世界を書いてみたいと
思う。

……………………………………………………………………………………………
 学会より会員のみなさまへ
……………………………………………………………………………………………

◆◆◆事務局より 

2006年度になりました。学会も3年目を迎えます。今年の大会は
ポスター発表も取り入れられます。学会の行事としては役員選挙も
あります。初めてづくしのことが多 いですが、事務局も精一杯やって
いこうと思います。今年度も事務局をどうぞよろしくお願いします。
 
文責・サトウタツヤ

◆◆◆編集委員会からのお知らせ

 ここ東京ではソメイヨシノの花は終わってヤマザクラの季節に移り
つつあります。みなさまの季節はいかがでしょうか。
『質的心理学研究 第5号』の発行からおよそ1ヶ月半が過ぎました。
第5号の反響もちらほら聞こえてきておりますが、メルマガ読者の
皆様からもご意見ご感想などありましたら、編集委員会事務局の方に
メールなどを通じてお寄せください。

 そんななか、編集委員会のなかでは早くも第6号の編集作業が
始まっております。本年度より、常任編集委員として、佐々木正人
先生(東京大学)、手塚千鶴子先生(慶応大学)、田中共子先生
(岡山大学)、戈木クレイグヒル滋子先生(首都大学東京)、
鹿嶌達哉先生(広島国際大学)に加わっていただくことになりました。

 第6号の特集は、「養育・保育・教育の実践」(責任編集:
秋田喜代美・無藤隆)です。原稿は3月末で締め切られ、
特集論文としての投稿は10本を超えたほか、多くの一般論文の
投稿もありました。投稿して下さった皆様、どうもありがとう
ございました。今後、厳正な審査の上、なるべく早い時期に結果を
お返ししたいと思っております。

 なお、一般論文については、現在も随時投稿を受け付けております。
今後の投稿の場合、第6号に掲載される可能性は低くなりますが、
ご遠慮なく今後もどしどし投稿していただければと思います。なお、
投稿される場合には、質的心理学会ホームページに掲載してあります
「原稿作成の手引き」を参照して形式を整えてくださいますよう
お願いします。

(副編集委員長 能智正博)

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■□■□「質的研究」情報コーナー<情報提供は、15日までにお願いします>
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【注意!】研究会などの情報は、直前の変更が、学会ホームページに掲載
     されていることがありますので、出席される方は、開催直前に
     HPで確認されることをお薦めします。

【注目!】各種研究会の研究交流委員会共催(または後援)の要件についてを
     HPに掲載しましたので、ご参照頂きたくお願いします。
     http://quality.kinjo-u.ac.jp/kyousai-youken.html
【情報!】メールマガジンの情報コーナーは、月刊のため情報が遅れることが
     あります。そこで、できる限りホームページでも情報を提供します
     ので、ホームページの定期チェックをお願いします。
   *会員限定ページは,「ユーザー名 member パスワード q-kaiin」
      で,閲覧可能です。総会資料,メルマガのバックナンバー等を
      読むことができます。
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■ 著書の紹介 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

どう対処する!校長・教頭のための個人情報保護対策
 ──事例と図解でよくわかる !!
見本文書多数掲載,対策チェックシート付き!

[編集] 長谷川元洋(金城学院大学助教授)
[監修] 安保和幸(弁護士) 
[刊行日] 2006/03/27 [形態] 03ムック
[定価] 2310円(税込)[判型] A5判 [頁数] 240頁 
[ISBN] 4-87380-929-0 [Code] 63014-18 

*アマゾン ドット コム 等のネット上の書店でも購入可能です。
 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4873809290/

[本書の目次]
□序章 何のための個人情報保護か
 
 ●基本編 個人情報保護の基本を理解し対策を立てる
□第1章 個人情報保護の基本と校長・教頭の役割
 ステップ1 個人情報保護のねらいは何か
 ステップ2 学校に適用される法令は何か
 ステップ3 学校で個人情報とされるものは何か
 ステップ4 校長・教頭に求められる役割は何か
□第2章 個人情報を適切に取り扱うために
 ステップ1 個人情報を収集・取得する際に守らなければならない
基本原則
 ステップ2 個人情報を利用・管理する際に守らなければならない
基本原則
 ステップ3 外部機関に委託する際に守らなければならない
基本原則
 ステップ4 本人等から開示等の請求があった場合にどう対応するか
 ステップ5 苦情があった場合にどう対処するか
□第3章 個人情報を安全に管理するために
 ステップ1 個人情報を安全に管理する体制をどうつくるか
 ステップ2 組織づくりをどのように行うか
 ステップ3 ルールづくり、点検、教育活動をどのように進めるか
 ステップ4 名簿・書類等の管理や廃棄をどうするか
 ステップ5 情報セキュリティを高めるためにどうするか
□第4章 個人情報が流失・漏洩してしまったら
 ステップ1 校長・教頭がやらなければならないことは何か
 ステップ2 誰にどのような責任が生じるのか
□第5章 情報公開制度との関係について
 ステップ1 情報公開制度に基づく開示請求があった場合,
個人情報保護の観点からどう対応するか
 
 ●事例編 個人情報にどう対処するかを問題事例から学ぶ
□第1章 個人情報を収集する際に問題になった事例とその対処法
 事例1 新年度に保護者に家庭調査票の記入をお願いする
 事例2 新学期に緊急連絡網を作成する
 事例3 学校運営について保護者や地域の人々にアンケート
を実施する
 事例4 PTA名簿の作成をPTA役員にお願いする
 事例5 防犯対策として学校内に防犯カメラを設置する
 事例6 授業研究を行うなかで児童・生徒の個人情報を取得する
 事例7 学校説明会の参加者に名簿への記入をお願いする
□第2章 個人情報を提供する際に問題になった事例とその対処法
 事例1 学校のホームページに生徒たちの写真や氏名を掲載した
 事例2 ケンカで負傷した生徒の保護者が加害生徒の自宅電話番号
を問い合わせてきた
 事例3 刑事事件に関連して警察から在校生について照会があった
 事例4 学校事故が発生した場合に,保護者やマスコミに生徒の
安否等を伝える
 事例5 全校学力テストの成績優秀者を発表する
 事例6 奨学金を貸与している民間団体から該当する生徒の連絡先
を教えてほしいと依頼があった
 事例7 テレビ会議システムを使って遠隔地の学校と交流学習をする
 事例8 大学教授から研究のために授業記録データを提供して
ほしいと依頼があった
 事例9 教師が生徒の作品をコンクールに応募する
 事例10 PTA会報に掲載する生徒の写真を提供してほしいと
依頼があった
□第3章 業務委託に際し管理のあり方で問題になった事例と
その対処法
 事例1 卒業アルバムの作成を委託した業者が個人情報を漏洩した
 事例2 教育実習生や外部講師が授業を行うなかで個人情報を
取得する
 事例3 保護者の協力を得て卒業記念CDや学校Webサイトを
作成する
 事例4 学校への協力者(学校評議員等)に生徒の個人情報を
提供する
□第4章 本人からの請求で問題になった事例とその対処法
 事例1 卒業生から指導要録の記載事項について開示請求があった
 事例2 教師が私的に記録した生徒の個人情報について開示請求
があった
□第5章 学校の管理のあり方で問題になった事例とその対処法
 事例1 教師が学校外へ生徒の個人情報を持ち出し紛失した
 事例2 児童・生徒の各種記録をコンピュータでデーターベース化する
 事例3 サーバーコンピュータに児童・生徒の学習成果物を蓄積する
 事例4 ICタグを利用して入退室管理や登校下校管理を行う
 事例5 不審者情報、緊急情報を保護者向けにメールで配信する
 事例6 廃棄した学校のパソコンから個人情報が漏洩した
 事例7 コンピュータウイルスの感染により個人情報が漏洩した
□第6章 その他の事例とその対処法
 事例1 ケガをした児童を病院に連れていった際の医者への対応
 事例2 保護者から個人情報に関する苦情があった
 事例3 学校行事で保護者や業者が写真撮影やビデオ撮影をする
 事例4 児童虐待した保護者に保護された児童の個人情報を提供する
 事例5 創立50周年記念に全同窓会名簿を作成する
 事例6 入学予定者に部活動の入部勧誘ハガキを出す
 
 ●資料編 役立つ見本文書・文例
□第1章 法令等
 資料1 個人情報の保護に関する法律
 資料2 個人情報の保護に関する法律施行令
 資料3 学校における生徒等に関する個人情報の適正な取扱いを
確保するために事業者が講ずべき措置に関する指針
□第2章 役に立つ見本文書・文例
 文例1 個人情報保護管理方針(内部の細則)
 文例2 個人情報保護ポリシー(外部向けの指針)
 文例3 外部業者との業務委託契約書
 文例4 遠隔交流学習に対する保護者の承諾書
 文例5 学術研究への協力依頼をした研究者の誓約書
 文例6 教育実習生に対する誓約書
 文例7 講師やボランティアとしての協力者の誓約書
 文例8 学校Webサイトに写真を掲載する際の説明文書・同意書
 文例9 個人所有のパソコンを学校業務に使用する際の許可願
 文例10 部活動のチームを地域の大会に参加させる際の同意書
 
 ●付録 対策チェックシート
 付録1 5分でできる!校長・教頭のための個人情報保護対策
チェックシート
 付録2 5分でできる!教員のための個人情報保護対策セルフ
チェックシート

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[クッピーより]

 第21号はいかがでしたか? 最近、個人情報保護対策で悩みますね。
 情報の共有は、このメールマガジンのメインテーマですが、同時に、
 情報の保護は、このメールマガジンでも訴えたいテーマです。
 みなさまのコンピュータには、Winnyは、入っていませんよね。
 なんと、MacでもWindowsを動かして、わざわざWinnyを入れる強者まで
 いるようですね。独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)*からも、
 Winnyの脆弱性の問題が指摘されています。研究指導をしている学生、院生に
 Winnyを使わないように指導すると同時に、研究への協力者、参加者の個人情報が
 入ったデータを安全管理させるような指導が必要ですね。今回、紹介した
 「どう対処する! 校長・教頭のための個人情報保護対策」は初等中等教育機関を
 対象としたものですが、各研究室にも適用可能な部分があると思います。
 目次をすべて載せましたので、ぜひ、参考にしてください。

 * http://www.ipa.go.jp/security/vuln/200604_winny.html

……………………………………………………………………………………………
 編集:日本質的心理学会研究交流委員会
 第21号担当:長谷川元洋・本山方子・湯浅秀道 
 発行:日本質的心理学会 http://quality.kinjo-u.ac.jp/
 発行日:2006年4月20日
●メールマガジンは、学会からの配信専用ですので返信できません。
●学会に関するご意見・ご要望は以下のWebページからお願いします。
  【学会事務局アドレス jaqp@shiraume.ac.jp
●メールマガジンに掲載する研究会等の情報やアイデアを募集しております。
情報提供・投稿の締切は、各号15日までにお願いします。
( http://quality.kinjo-u.ac.jp/cgi-bin/yomi-mailer/y_mail.cgi?id=info )
●アドレスの変更、配信の停止を希望される場合は、お手数ですが学会事務局ま
 でご連絡ください。
●このメールマガジンに記載されている内容の一部または全てを無断で転載・
 複写・転送・再編集することは、著作権の侵害となりますので、お控えくだ
 さいますようお願い申し上げます。また、転載を希望する場合は、学会事務
 局にご連絡下さい。   【学会事務局アドレス jaqp@shiraume.ac.jp
 Copyright (C) 2006 日本質的心理学会  All Rights Reserved.
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日本質的心理学会 メールマガジン No.20======================2006/3/20

2006/03/24 11:13発送

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 日┃本┃質┃的┃心┃理┃学┃会┃メ┃ル┃マ┃ガ┃2┃0┃0┃6┃
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           役立つ情報を共有しましょうよ
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         編集:日本質的心理学会研究交流委員会

日本質的心理学会 メールマガジン No.20======================2006/3/20

 クッピーです。今年は、ウメの開花が遅いようですね。
 ウメの次は、モクレン、サクラと、楽しませてくれそうです。
 毎年、この時期は、気分がハッピーになりますね。

▽▼ 目次 ▽▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●事務局よりお知らせ
●風に聞く・風を追う:「マイナー感覚を持ち続けること」
●学会より会員のみなさまへ:
 ○編集委員会からのお知らせ
 ○研修会報告
●「質的研究」情報コーナー:
        ○「質的研究を始めたい人、行っている人に役に立つ話」
        ○『バフチンと心理学』
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 <事務局よりお知らせ>
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 ★『質的心理学研究』が発刊されています。お手元に届いていない方は、
  2005年度の会費が未払いであるか、誤配達もしくは配達不能である
  可能性があります。事務局ま でご一報ください。

  日本質的心理学会事務局 <jaqp@shiraume.ac.jp> です。

 ★次年度会費の納入をお願いいたします。
  学会誌に同封されている振込用紙をご利用ください。

 ★会員数をお知らせします。
  2006年3月14日現在の会員数は529名。
  2005年度新規会員 126名
  会費納入率 87%

……………………………………………………………………………………………
 風に聞く・風を追う:「マイナー感覚を持ち続けること」
……………………………………………………………………………………………

 質的研究のキーパーソンに、大いに語ってもらうコーナーです。
 それでは、今回の「語り」は、能智正博先生です。

☆☆☆  能智正博先生 (東京大学大学院教育学研究科)  ☆☆☆

 私がここに書かせてもらうのは場違いな気がしないでもありません。私は
基本的に、半分は好き勝手なことをやり、半分は求められたことをこなして
きただけで、けっこう深く「質的心理学」に関わっているとしても、いくぶ
んは成り行きです。

 私は1992年から97年まで約6年間、シラキュース大学というところで質的
研究法を学びました。この大学は障害学とのからみで早くから質的研究が独
自の発展を遂げた場所です。帰国したときには、認知行動科学教室の助手に
なったこともあり、質的研究は個人で勝手にやっていくつもりでした。質的
研究はメジャーにはならないだろうという思いもありました。心理学でも質
的研究をやっている人がいるらしいということを小耳にはさむこともありま
したが、雑事に流されて特に連絡もとらないままでした。

 ところが、確かあれは98年のある日、心理学教室に関する古い記録を探し
ているとか言って、色白の眼鏡の男が私の勤めていた大学にやってきました。
それがサトウタツヤ氏でした。その偶然の出会いをきっかけとして、『質的
心理学研究』の創刊に関わった先生方ともささやかな交流が始まったわけで
す。

 あれからすでに5年以上経ち、気がつくと質的研究が急速に広がってきま
した。それは冗談抜きで喜ばしいことではあるのですけれども、どうもマイ
ナーなことをオタク的にこそこそやっているという楽しみはなくなってきた
ような気がします。その部分はほんの少し残念です。

 質的研究には、既存の知に対して疑問を投げかけたり、主流の物語を相対
化したりする力があると思うのですが、それはどこかでオタク的なところを
含んでいるように感じられてなりません。質的研究それ自体が、既存の知に
なったり主流の物語になったりするとしたら―まだそこまではいってません
が―、やはりどこか違和感をもってしまうでしょう。

 まあそんなことを言ってもしかたないところもあります。時代が質的研究
を求めているのであれば、それを押しとどめることはできません。ただ、い
かにメジャーになったとしても、気持ちの上ではマイナーな感覚を持ち続け
ること、自分という私的な場所に常に立ち戻りそこから何度も再出発するこ
とは、大切にしたいと思っています。

……………………………………………………………………………………………
 学会より会員のみなさまへ
……………………………………………………………………………………………

◆◆◆編集委員会からのお知らせ

 桜の便りが間近に迫る季節になりました。みなさま、年度末でお忙しく
されていると思います。
 大変お待たせいたしました。「質的心理学研究(No.5)」が刊行されま
した。ズッシリと重みのある機関誌が、すでにみなさまのお手元に届いて
いることと思います。投稿者の方々、査読者の方々、そして、下支えの
事務作業に携わってくださった方々、刊行に関係されたすべての皆さまに、
あらためて心からお礼を申し上げます。学会活動の中核である機関誌の
発展のため、これからも皆さまのご支援、ご協力をよろしくお願い申し
上げます。

 さて、投稿論文の締め切りが迫ってきました。一般論文、特集論文
(テーマは「養育・保育・教育の実践」)ともに、締め切り日は2006年
3月末日(当日消印有効)です。締め切りまであとわずかです。どうぞ
お早めに投稿をお願いします。なお、投稿にあたっては、「『質的心理学
研究』規約」(機関誌および学会HPに掲載)、「投稿論文原稿作成の
ための手引き」(学会HPに掲載)をご参照ください。
多くの投稿をお待ちしております。 

                    (副編集委員長 矢守克也)

◆◆◆研究交流委員会より<含:HP更新情報>

○研修会報告

————————————————–
日本質的心理学会研究交流委員会・日本パーソナリティ心理学会主催 
公開研修会「個性と障害のはざま:発達障害児の育ちの現場から」
:2006年3月4日

春の訪れを感じる暖かな日に、公開講習会「個性と障害のはざま:発達
障害児の育ちの現場から」が青山学院女子短期大学にて行われた。
当日参加(25名)も含め84名の参加者が、12時から17時まで3名の話題
提供者と3名の指定討論者の話に耳を傾けた。「障害と個性」という古
くて新しいテーマに真っ向から挑んだ今回の研修会では、「個性と障害」
の関係について考えるための視点をたくさんいただいた。参加者および
関係のみなさまにはこの場を借りて改めて感謝を申し上げたい。

当日の内容について簡単に紹介する。

まず上野一彦先生からは、いま特殊教育から移行しつつある特別支援教育
についてのお話、発達障害の歴史などを交えながら、「障害は理解と支援
を必要とする個性である」というご発表を頂いた。久保恭子先生からは、
遺伝性の疾患であるムコ多糖症の子どもの保護者の視点から、子どもの成
長発達に伴う疾患の進行過程と親御さんの気持ちの変化についてお話があ
った。渡部信一先生には、永年にわたる自閉症児とのかかわりや認知科学
の研究をされているご経験から、「個性と障害」について考える際の視点
をいくつか提示していただいた。とくに認知科学の視点では「実体論と関
係論」の観点から「個性と障害」についてどのように考えられるのかにつ
いてお話頂いた。

続いて指定討論者の佐藤幹夫先生からは、永年にわたる養護学校教員とし
ての経験や、障害者の関与する事件にジャーナリストとして関わった立場
からお話をいただいた。本郷一夫先生には、保育園・幼稚園の巡回相談に
長らく関わり、子どもたちへの発達支援、現場の先生へのコンサルテーシ
ョンをされているご経験からコメントいただいた。山上雅子先生には、自
閉症児の心理臨床に携わる立場から指定討論していただいた。

最後にフロアからの質問を受けたが、いずれの質問も現場で目の前の子ど
も(またはその養育者)に向き合っている方ならではの、「実際どうすれ
ばよいか」「このような場合もあるのでは」という切実な思いからくる問
いでこの問題への関心の高さを感じるとともに、それに対する登壇者の先
生の答えがさまざまであったことに、この問題の奥深さを感じることがで
きた。

終了後寄せられたアンケートを見ると「考えさせられた」「参考になった」
という意見が多く、おおむね満足していただけたと思う。「障害」を「個
性」としてとらえるかどうかは、さまざまな立場があるだろう。ただ問題
はそれだけにはとどまらず、当日の本郷先生の御指摘のように、「障害」
を「個性」としてとらえることによってどのようなことが起きるのか、
なにが変わるのかに目を向ける必要があるのではないかと感じた。

今回の企画は他学会との共催であるということもあり、方法論に特化した
内容ではなかったが、質的研究を立ち上げるときの視点として重視される
"現場"の声を意識した企画であった。今後も他学会との交流を通して、質
的研究の広がりと深まりの一助となればと考えている。

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■□■□「質的研究」情報コーナー<情報提供は、15日までにお願いします>
□■□

【注意!】研究会などの情報は、直前の変更が、学会ホームページに掲載
     されていることがありますので、出席される方は、開催直前に
     HPで確認されることをお薦めします。

【注目!】各種研究会の研究交流委員会共催(または後援)の要件についてを
     HPに掲載しましたので、ご参照頂きたくお願いします。
     http://quality.kinjo-u.ac.jp/kyousai-youken.html
【情報!】メールマガジンの情報コーナーは、月刊のため情報が遅れることが
     あります。そこで、できる限りホームページでも情報を提供します
     ので、ホームページの定期チェックをお願いします。
   *会員限定ページは,「ユーザー名 member パスワード q-kaiin」
      で,閲覧可能です。総会資料,メルマガのバックナンバー等を
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■ 研究会の紹介 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

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 2005年度sparrow kids特別講演プログラム
 「質的研究を始めたい人、行っている人に役に立つ話」
………………………………………………………………………………………

1. テーマ
  質的研究を始めたい人、行っている人に役に立つ話

2. 趣旨
  近年、質的研究への関心の高まりと共に多くの書物が出版され、
 地方においても、質的研究に関する学習を容易に行えるようになっ
 てきた。しかし、書物での独学には限界があり、自分が研究で明ら
 かにしたいと考えていることと、選択した研究方法があっているの
 かどうかを確認することが出来ず、研究に自信を持てない初学者が
 いる。
  その一方で、医療・看護・福祉の領域において、質的研究の有用
 性を認めて興味を持ち、実際に行いたいと考えても、はじめ方さえ
 も分からず、躊躇している例も少なくないことが予測できる。よっ
 て、本講演会では質的研究に興味を持ちながらもなかなか踏み出せ
 ない者と、質的研究を始めているが、自らの研究に自信が持てない
 者を対象とする。
  そこで、1部は質的研究を始めたい人の手がかりとなるような内容
 とし、2部では、これから行う研究の計画書と、すでに行った研究に
 対して講師からコメントをもらうことで、実際にどのように質的研
 究を展開していくのかが理解できる内容としたい。

3.とき・ところ
 1)日時:2006年3月25日      12:30開場   13:00開演
 2)場所:北海道医療大学サテライトキャンパス(毎日札幌会館 6階)
 3)講師:田垣 正晋先生(大阪府立大学人間社会学部社会福祉学科講師)

4. プログラム
 12:30 受付開始
 13:00 基調講演 「質的研究を始めたい人に役に立つ話」
 14:30 休憩 コーヒータイム
 14:50 ワークショップ1:高齢者の終末期に関する研究計画書
 15:50 休憩
 16:00 ワークショップ2:看護学生の高齢者疑似体験後の高齢者観に関する研究
 17:00 終了

5.参加申し込み方法
 1)参加費:日本質的心理学会員:1000円 非会員:2000円(当日会場にて)
 2)申し込み方法:メールとFAXで受け付ける。
   Mail: suzume2006@yahoo.co.jp

6.問い合わせ
  旭川医科大学 医学部看護学科 看護学講座 助手  高岡哲子宛
   FAX:0166-68-2941       電 話:0166-68-2941

7.主催:Sparrow Kids
  後援:日本質的心理学会研究交流委員会
  協賛:看護の詩学研究会

■ 研究会の紹介 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

質的心理学会 DEE ISACARJapan 共同開催ワークショップ
『バフチンと心理学』

ミハイル・バフチン研究の第一人者、桑野隆先生(早稲田大学教
育学部)をお招き して、ワークショップを開催します。ぜひご参加くだ
さい。この企画は、質的心理学 研究のバフチン特集号(投稿締め切り
07年3月)と連動した企画です。なお、この メイルの回覧は自由です
ので転載いただければ幸いです。DEEは日本認知科学会教育環 境のデザイ
ン分科会、ISCARは国際活動文化心理学会です。

◆日程:2006年4月22日(土曜日) 13時より17時まで
◆場所:筑波大学学校教育局 G501室
   (地下鉄丸の内線、茗荷谷駅から徒歩3分)
    http://www.tsukuba.ac.jp/navi/img/tokyo-campus_b.gif
◆参加費:1000円(上記のいずれかの学会員は無料)
◆申し込み:参加希望の方は、茂呂まで、必ずメイルください。
    申し込み締め切り4月15日 ymoro@human.tsukuba.ac.jp

◆スケジュール
○講演:桑野隆『バフチンの読み方(仮題)』(13時~14時45分)
    指定討論:佐伯胖(青山学院大)西口光一(阪大)
        高木光太郎(東京学芸大)
    司会:茂呂雄二(筑波大、ISCARJapan事務局)
 休憩(14時45分~15時)

○チュートリアル:バフチンの対話主義を研究に生かすには(15時~17時)
         司会:岡部大介(慶応大湘南、DEE事務局長)
 やまだようこ(京都大学教育学研究科)『バフチンで小津映画を読む』
:小津安二郎の映画『東京物語』をもとに、「並ぶ身体と重ねの語り」
について、特に対面関係 の「対話」と並ぶ関係の重ねの会話の比較を行う。
会話における「重ね」「ズレのあ る反復」「語り直し」の意義について、
バフチンの対話理論と対比しながら、対話論 の拡張を試みる。
 宮崎清孝(早稲田大学)『教育現場からバフチンを読む-特に教師に
とっての多声 性について』:授業の場での子どもの知的経験の分析に取り、
バフチンの多声性とい う概念が有効なのではないかとずっと考えている。
常識的な授業理解では、授業とは ある知識(A)を取得するという単声的
な発想になる。しかし子どもたちの間での対話 によりAでもあるがA'でも
あるかも、という経験をもつことが授業の中で可能だし、現 におこって
いる。さらに、このような授業は教師が多声的であることではじめて可能
になると考えている。しかし他方では、多声性という概念には相対主義が
内包されて いるのではないか、そして最終的に相対主義は教育と相容れ
ないのではないか、という疑念にも常にとりつかれている。そのへんの
ことについて語る予定。

 田島充士(筑波大学)『権威的なことばと内的説得力のあることばを
つなぐものと しての概念理解-ハイブリッド談話実践の分析を通して-』
:バフチンの提出した「権威的なことば」と「内的説得力のあることば」
であるが,バフチンの著作を読むと,両者の関係は二律背反的なもので
あるようにもとれる。しかし,Kamberelis(2001)は両者を相互に補完的な
関係にあるものと捉え,ことばの権威的な側面と内的説得力の側面の両者
を捉えることで,学習が完結すると主張した。そして,このような学習が
行われる対話過程を「ハイブリッド談話実践」と呼んだ。本発表では,
このハイブリッド談話実践の観点から,権威的なことばと内的説得力の
あることばの関係について,考察を深めていきたい。特に,教師が提示
した科学的概念を学習者が納得できず,暗記するしかなかった状態から,
次第に既有知識の観点から,再解釈を進めていけるようになった学習場面
のデータを対象に,両者の絡み合いとしての概念理解像に関して,
ヴィゴツキーの認知発達理論との関連も視野に入れつつ,具体的に検討し
ていきたい。

コメント:桑野隆先生
     上野直樹(武蔵工大、ISCARAsia, ISCARJapan代表)
 

桑野隆先生ご著書
 バフチン-“対話”そして“解放の笑い” 岩波書店
 バフチンと全体主義-20世紀ロシアの文化と権力 東京大学出版会
 夢みる権利-ロシア・アヴァンギャルド再考 東京大学出版会
 ボリス・ゴドゥノフ オペラのイコノロジーありな書房
 民衆文化の記号学-先覚者ボガトゥイリョフの仕事 東海大学出版会
 未完のポリフォニー-バフチンとロシア・アヴァンギャルド 未來社
 現代ロシア文化 国書刊行会

翻訳
 バフチン言語論入門 ミハイル・バフチン (著)せりか書房
 ロシア・アヴァンギャルドと20世紀の美的革命 ミリマノフ(著) 未來社
 ロシア・フォルマリズム(文庫クセジュ) ミシェル オクチュリエ (著)
  白水社
 物理学者ランダウ-スターリン体制への叛逆 みすず書房
 文学と革命 岩波文庫 トロツキイ (著) 岩波書店
 ロシア・アヴァンギャルド 6 (6) 国書刊行会
 ロシア・アヴァンギャルド (8) ロシア・アヴァンギャルド 8国書刊行会
 ロシア貴族 ロートマン (著) 筑摩書房
 ロシアからの手紙-ペレストロイカを支える英知 リハチョフ (著) 平凡社
 民衆演劇の機能と構造 P.ボガトゥイリョフ (著) 未来社
 逆遠近法の詩学-芸術・言語論集 フロレンスキイ (著)水声社
 メイエルホリドベストセレクション メイエルホリド (著) 作品社
 レーニンの言語 叢書 記号学的実践 シクロフスキイ (著) 水声社
 衣裳のフォークロア ボガトゥイリョフ (著) せりか書房
 文芸学の形式的方法 ミハイル・バフチン著作集新時代社

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[クッピーより]

 第20号はいかがでしたか? オリンピックも、無事に終わりましたね。
 そして、ワールド・ベースボール・クラシックは、なんと優勝!

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 編集:日本質的心理学会研究交流委員会
 第20号担当:長谷川元洋・本山方子・湯浅秀道 
 発行:日本質的心理学会 http://quality.kinjo-u.ac.jp/
 発行日:2006年3月20日
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日本質的心理学会 メールマガジン 臨時No.10===================2006/02/27

2006/02/27 19:01発送

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日本質的心理学会 メールマガジン 臨時No.10===================2006/02/27

 クッピーです。日本質的心理学会研究交流委員会の主催する研修会の
申し込み受付の期間延長をご案内を致します。ぜひ、お誘い合わせの上、
ご参加ください。交流委員会の手作りなワークショップ
ですので、会員のみなさまと一緒に作っていきたいと思っています。

▽▼ 目次 ▽▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●申し込み受付期間延長のお知らせ
日本パーソナリティ心理学会経常的研究交流委員会・日本質的心理学会研究
交流委員会主催 公開研修会
 個性と障害のはざま:発達障害児の育ちの現場から
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 日本質的心理学会研究交流委員会の主催するワークショップのご案内
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公開研修会締め切り延長のお知らせ

前号、前々号のメールマガジンでお知らせした日本パーソナリティ心理学会経常的研究交
流委員会・日本質的心理学会研究交流委員会が主催する公開研修会「個性と障害のはざま:
発達障害児の育ちの現場から」ですが、当初の締め切りを過ぎましたが、定員に余裕があ
るため申し込みを延長することにいたしました。

なお、本研修会は、臨床発達心理士資格更新研修会(0.5ポイント)です。また、臨床
心理士認定協会の定める1日ワークショップとしても認定されています。

<申し込み方法>
 参加をご希望の方は、次の手順で申し込みを行ってください。

(1)日本質的心理学会のWEBサイト( http://quality.kinjo-u.ac.jp/ )か
ら、申し込みの手続きをしてください。

(2)参加費の支払い
参加費は当日受付にてお支払いください。
●参加費
日本パーソナリティ心理学会、日本質的心理学会いずれかの会員 500円
非会員 2000円

○WEBからの申し込みは3/2で締め切ります。それ以降は当日受付にて申し込み手続きをし
てください。

○なおこの申し込みフォームは通常の電子メールと同様にデータを暗号化せずに
送信する形となっております。暗号化されていないメールを送りたくない場合には、
お手数ですが以下の情報をFAXで送信してください。

・ご氏名
・ご所属
・ご連絡先(住所、電話番号、ファックス番号、メールアドレス)
・会員・非会員の別(会員の方は所属学会もお書きください)
・(臨床心理士の方のみ)認定番号

(FAX送信先)
青山学院女子短期大学 児童教育学科 菅野研究室気付
 日本質的心理学会研究交流委員会 FAX:03-3409-3985

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日本パーソナリティ心理学会経常的研究交流委員会・日本質的心理学会研究
交流委員会主催 公開研修会

個性と障害のはざま:発達障害児の育ちの現場から

『ひとりひとりの「個性」を大切に』ということや『ありのままを受け入れる』
ということは、保育や教育の現場においてよく述べられ、強調されることである。
しかしその一方で、子どもたちの行動が"気になったり"、なにかしらの"問題"を
感じたとき、それを「個性」としてとらえようとしても(あるいはとらえてほし
いと願っても)、日々の保育や教育が成り立たない現実があるときに、結局は
「問題」や「障害」の方が強調されてしまうこともある。さらに、一旦「障害」
や「問題」という視点で見てしまうと、「治す」「改善する」ということにとら
われ、目の前の子どものありのままの姿が見えなくなってしまうこともあるだろ
う。ひとりの子どもをとらえようとしているにもかかわらず、なぜどちらか一方
が強調されてしまうのだろうか。しかし、「個性」と「障害」の関係は、簡単に
「障害も個性」あるいは「障害ではなく個性」と言い切れるものでもない。
本シンポジウムでは、発達障害児の育ちの現場に焦点をあて、彼らに向き合うと
き、「個性」と「障害」の関係をどのようにとらえていけばよいのかということ
について考えていく。登壇者には、学習障害、自閉症、あるいはムコ多糖症など、
さまざまな障害をもつ子どもやその親、教育者と向き合ってきた先生がたをお招
きした。その深い経験を通して、多くのことを学ぶ機会になればと考えている。

話題提供 上野一彦(東京学芸大学)
     久保恭子(共立女子大学短期大学部)
渡部信一(東北大学)
指定討論 佐藤幹夫(フリージャーナリスト)
     本郷一夫(東北大学)
山上雅子(京都女子大学)
司会   菅野幸恵(青山学院女子短期大学)

日時 2006年3月4日(土)12時から17時 受付11時30分より
場所 青山学院女子短期大学 北校舎2F N202教室
渋谷駅東口より徒歩15分(JR線・東急東横線・京王井の頭線・田園都市線)
地下鉄表参道駅B1出口より徒歩5分(銀座線・千代田線・半蔵門線)
http://www.luce.aoyama.ac.jp/access/map.html

参加対象者 発達障害支援に関心のある方
参加費 パーソナリティ心理学会、質的心理学会いずれかの会員 500円
非会員2000円
定員 150名

<問合せ先>
青山学院女子短期大学 菅野幸恵
suganoy@luce.aoyama.ac.jp

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 編集:日本質的心理学会研究交流委員会
 発行:日本質的心理学会 http://quality.kinjo-u.ac.jp/
●メールマガジンに掲載する研究会等の情報やアイデアを募集しております。
http://quality.kinjo-u.ac.jp/cgi-bin/yomi-mailer/y_mail.cgi?id=info
●このメールマガジンに記載されている内容の一部または全てを無断で転載・
 複写・転送・再編集することは、著作権の侵害となりますので、お控えくだ
 さいますようお願い申し上げます。また、転載を希望する場合は、学会事務
 局にご連絡下さい。   【学会事務局アドレス jaqp@shiraume.ac.jp
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日本質的心理学会 メールマガジン No.19======================2006/2/20

2006/02/20 21:29発送

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 日┃本┃質┃的┃心┃理┃学┃会┃メ┃ル┃マ┃ガ┃2┃0┃0┃6┃
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           役立つ情報を共有しましょうよ
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         編集:日本質的心理学会研究交流委員会

日本質的心理学会 メールマガジン No.19======================2006/2/20

 クッピーです。いろいろと、社会では、暗い事件が多くて・・・。せめて、
 オリンピックだけは!と思っていたのですが、相変わらずの、お祭り
 報道で・・・。もっと、質的な報道を!・・・。質的な報道って何?という、
 突っ込みはしないでくださいネ。

▽▼ 目次 ▽▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●風に聞く・風を追う:川野健治先生 近況Web日記
●学会より会員のみなさまへ:<事務連絡・各委員会報告>
●「質的研究」情報コーナー:
【再掲】○日本パーソナリティ心理学会経常的研究交流委員会・
    日本質的心理学会研究交流委員会主催 公開研修会
    個性と障害のはざま:発達障害児の育ちの現場から
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【再掲】 <日本質的心理学会助成対象研究会の企画>
  ★メタ医療学探検隊・特別研究会
   「学際研究における『対話』のデザイン―メタ医療学の創造に向けて―」
   ●2006年3月18日土曜日13:30~ 大阪
  ★2005年度sparrow kids特別講演プログラム
   「質的研究を始めたい人、行っている人に役に立つ話」
   ●2006年3月25日 12:30開場 13:00開演 北海道
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 【近日開催!】●2006年2月21日(火) 
         13:00~17:00 名古屋
 【再掲】 ★中部質的心理学研究会 第一回記念講演会
     「初学者のための質的心理学研究―質的研究を洗練させるために-」
      これも、<日本質的心理学会助成対象研究会の企画>です。
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 風に聞く・風を追う:近況Web日記
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 質的研究のキーパーソンに、大いに語ってもらうコーナーです。
 それでは、今回の「語り」は、川野先生です。

☆☆☆ 川野 健治(国立精神・神経センター精神保健研究所)  ☆☆☆

 明日から一ヶ月データを取るので準備ばたばたのタイミング、で、この
コラムの原稿依頼をいただいてしまいました。困った。すでに書いたもの
で間に合わせよう・・・と思いついたのが、昨夏から書き始めたWeb日記
です。ごく少数の読者の方だけが読んでくれているものですが、並べてみ
るとなんとなく近況報告に?

12月12日
 今日も某所で人と会って話した。相手は、某地域であるボランティア組織
活動をしている方。
 なんだか「ぼうぼう」言っているのは、ちょっとミミの痛かった話を書く
ため。その方は、「最近、いろいろな研究者の方が寄って来る様になった。
いかにもデータほしさで関わる人もいるけれど、さらに活動ごと研究組織の
手柄にしてしまいたがる人/組織もいて、これはさすがに違和感がある」と
のこと。
 世の動きに応じて研究テーマが設定されるのは必然。大学や研究者が自ら
の専門性をもって現場を支えたいと考えるのも当然。でも大学や研究者が抱
えている「下心」、研究や論文や学部再編や大学生き残りのことだけが、相
手に見えていないと考えるのは虫が良すぎるね。

1月11日
 ロボット介在活動のフィールドに予定していた施設の利用者(お年寄り)
の方たちが、胃腸炎になったとのことで、明日予定していた説明会が延期に
なってしまった。
 今日電話をして判ったことなのだけど、まあ、それは不幸中の幸いという
べきか。施設側もこんなときに研究の説明になどこられたら、現場職員など
は「ぶちきれ」だったかも知れない。
 しかしこうしてみると、やっぱり研究をお願いするということは、相手に
負担をかけることそのものであるな、とも思うのでした。
 皆様の回復を(利己的な意味でなく)お祈り申し上げます。それから、
この文を読んでくださった方々、健康にお気をつけくださいませ。僕も風邪
気味なので、早く帰ろう。

2月8日
 いわゆる応答コミュニケーションに対抗するモデルは、ともに歌うモデル
ですね。会話の順番取りシステムのようなかちかちの仕組みではなく・・・。
 今日はフィールドとの話が、ほぼまとまりました。来週からは忙しくなり
ます。参加してくれるお年寄りの顔をみることができて、イメージも膨らん
でいます。手伝ってくれる院生の方たちもへろへろになりながらも、僕の
くどい議論につきあってくれています。
---こんなはなし
 つまりパロ(アザラシ型ロボット)と人の共同性とは、ベイビィネスと
接触の誘発によって麻生のいう対峙感を強め、そのことで声や動きの解釈
発生率を高めることに鍵があるようだ。なでることによって、音声や反応
がパロから発生し、関わり手を志向しているかのように思われるのである。
また、いかにも幼い・無力な様子を背景に、無意味音声を意味あるものと
解釈させ、反応の動きを「(お返事、お目覚め)できた」と解釈させる。
これらが、パロとの共同性、「関係している」という認識につながるのだ
ろう(後略)

---

 さてさてどうなるか。まあ、フィールド研究は楽しくやりたい。
 歌うように(かんたーびれ)。
  
 といった毎日です。さ、準備準備。
    
……………………………………………………………………………………………
 学会より会員のみなさまへ
……………………………………………………………………………………………

◆◆◆事務局より 

 <2005年度会費が未納の会員の方へ>
 06年1月末までの会員数は530人に達しました。学会の2年目には100人以
上のお仲間を迎えたことになります。
 ところで、初年度からの会員の方で、まだ2005年度会費(会計年度は2005
年4月2日より2006年4月1日)を払込いただいていない方がいらっしゃいます。
その方々に2月7日に事務局から払込票を郵送させていただきました。本学会
は学会誌が市販されていることもあり、学会費払い込みが確認されない場合
は学会誌が送付されません。また送付手続の都合上、2月24日(金)までに確
認された方には、発行直後に送付させていただきますが、それ以降の場合に
は送付が遅れることがあります。今年度会費を未納入の方は、早めの会費
納入をお願いいたします。

<住所変更は必ずご連絡ください!>
 質的心理学研究第5号は、3月中旬に発送予定です。2月末までに事務局
にお知らせいただいた住所宛に送付いたします。送付先住所に変更がある方は、
2月28日までに、事務局へご連絡ください。

◆◆◆編集委員会からのお知らせ

 学期末の採点や入試業務など、あわただしい日々です。しかしその一方で
それらの仕事がすでに終わり、一息ついて投稿論文をまとめられている方も
おられるかと思います、また大学院生の方は今が研究のかきいれ時やまとめ
の時かもしれません。
 編集委員会では、5号刊行にむけて全体校正を終え、いよいよ印刷所に入
れる時期になっています。現在の予定通りに進めば、3月10日頃に発送元
の新曜社から会員の皆様のお手元にお届けできる予定です。
 なお「投稿論文原稿作成の手引き」については、校正等をしながら、もう
少し詳しく書いておいた方が、巻全体の掲載書式等を統一できると思われる
箇所などについて、一部加筆修正をしてアップデートしています。ですので
6号3月末締め切り(当日消印有効)までに論文をまとめて投稿しようと思
っておられる方は、ぜひ最新の「投稿論文原稿作成の手引き」をHPで
ご確認になり、その投稿規程・作成の手引きにのっとった形で論文を投稿し
てください。
 6号の特集テーマは「養育・保育・教育の実践」(責任編集 秋田喜代美・
無藤 隆)です。
 またあわせて多様な分野からの一般論文もこれまで通り受け付けています。
6号はすでに投稿を受け付けております。ぜひ早めの投稿を、そして多くの
方の投稿をお願いします。
                 (副編集委員長 秋田喜代美)
 

……………………………………………………………………………………………
■□■□「質的研究」情報コーナー<情報提供は、15日までにお願いします>
□■□
【注目!】各種研究会の研究交流委員会共催(または後援)の要件についてを
     HPに掲載しましたので、ご参照頂きたくお願いします。
     http://quality.kinjo-u.ac.jp/kyousai-youken.html
【情報!】メールマガジンの情報コーナーは、月刊のため情報が遅れることが
     あります。そこで、できる限りホームページでも情報を提供します
     ので、ホームページの定期チェックをお願いします。
   *会員限定ページは,「ユーザー名 member パスワード q-kaiin」
      で,閲覧可能です。総会資料,メルマガのバックナンバー等を
      読むことができます。
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■ 研究交流委員会共催研究会の紹介 ━━━━━━━━━━━━━━━━┓

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日本パーソナリティ心理学会経常的研究交流委員会・日本質的心理学会研究
交流委員会主催 公開研修会

個性と障害のはざま:発達障害児の育ちの現場から

『ひとりひとりの「個性」を大切に』ということや『ありのままを受け入れる』
ということは、保育や教育の現場においてよく述べられ、強調されることである。
しかしその一方で、子どもたちの行動が"気になったり"、なにかしらの"問題"を
感じたとき、それを「個性」としてとらえようとしても(あるいはとらえてほし
いと願っても)、日々の保育や教育が成り立たない現実があるときに、結局は
「問題」や「障害」の方が強調されてしまうこともある。さらに、一旦「障害」
や「問題」という視点で見てしまうと、「治す」「改善する」ということにとら
われ、目の前の子どものありのままの姿が見えなくなってしまうこともあるだろ
う。ひとりの子どもをとらえようとしているにもかかわらず、なぜどちらか一方
が強調されてしまうのだろうか。しかし、「個性」と「障害」の関係は、簡単に
「障害も個性」あるいは「障害ではなく個性」と言い切れるものでもない。
本シンポジウムでは、発達障害児の育ちの現場に焦点をあて、彼らに向き合うと
き、「個性」と「障害」の関係をどのようにとらえていけばよいのかということ
について考えていく。登壇者には、学習障害、自閉症、あるいはムコ多糖症など、
さまざまな障害をもつ子どもやその親、教育者と向き合ってきた先生がたをお招
きした。その深い経験を通して、多くのことを学ぶ機会になればと考えている。

話題提供 上野一彦(東京学芸大学)
     久保恭子(共立女子大学短期大学部)
渡部信一(東北大学)
指定討論 佐藤幹夫(フリージャーナリスト)
     本郷一夫(東北大学)
山上雅子(京都女子大学)
司会   菅野幸恵(青山学院女子短期大学)

日時 2006年3月4日(土)12時から17時
場所 青山学院女子短期大学 北校舎2F N202教室
渋谷駅東口より徒歩15分(JR線・東急東横線・京王井の頭線・田園都市線)
地下鉄表参道駅B1出口より徒歩5分(銀座線・千代田線・半蔵門線)
http://www.luce.aoyama.ac.jp/access/map.html

参加対象者 発達障害支援に関心のある方
参加費 パーソナリティ心理学会、質的心理学会いずれかの会員 500円
非会員2000円
定員 150名

*本研修会は、臨床発達心理士資格更新研修会、および臨床心理士認定協会の
定める1日ワークショップとして申請予定です。

<申し込み方法>
 参加をご希望の方は、次の手順で申し込みを行ってください。

(1)参加費の振込み
 参加をご希望の方は参加費を以下の郵便口座にお振り込み下さい。その際、
通信欄に研修会の日付と開催場所を必ず明記するようにしてください。おそ
れいりますが、お近くの郵便局にて各自で払込取扱票をご用意していただき
ますようお願いします。

口座記号番号 10140-70667731
加入者名 日本性格心理学会経常的研究交流委員会
 
入金後のキャンセルについては、原則として応じません。
振り込まれた方は、念のため受領証(振込みの際の伝票の半券)を当日お持ち
ください。

●参加費
日本パーソナリティ心理学会、日本質的心理学会いずれかの会員 500円
非会員 2000円

●締め切り
2006年2月24日(金)
Webサイトからの申し込みと参加費の払い込みをもって申し込み完了となります。
双方の手続きを期日までに済ませてください。ただし定員になり次第締め切らせて
いただきます。

(2)日本質的心理学会のWEBサイト( http://quality.kinjo-u.ac.jp/ )か
ら、申し込みの手続きをしてください。
参加費は事前振込みとし、入金が確認された時点で申し込み完了となります。

○なおこの申し込みフォームは通常の電子メールと同様にデータを暗号化せずに
送信する形となっております。暗号化されていないメールを送りたくない場合には、
お手数ですが以下の情報を葉書または封書で郵送してください。

・ご氏名
・ご所属
・ご連絡先(住所、電話番号、ファックス番号、メールアドレス)
・会員・非会員の別(会員の方は所属学会もお書きください)
・参加費送金日(確実に入金確認作業を行うため、またその効率化のためにご協力くださ
い)
・(臨床心理士の方のみ)認定番号

郵送先
〒150-8366 渋谷区渋谷4-4-25 青山学院女子短期大学 児童教育学科 
菅野研究室気付 日本質的心理学会研究交流委員会

<問合せ先>
青山学院女子短期大学 菅野幸恵
suganoy@luce.aoyama.ac.jp

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 <日本質的心理学会助成対象研究会の企画>
★メタ医療学探検隊・特別研究会
  「学際研究における『対話』のデザイン―メタ医療学の創造に向けて―」
  ●2006年3月18日土曜日13:30~ 大阪
★2005年度sparrow kids特別講演プログラム
  「質的研究を始めたい人、行っている人に役に立つ話」
  ●2006年3月25日 12:30開場 13:00開演 北海道
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 メタ医療学探検隊・特別研究会
「学際研究における『対話』のデザイン―メタ医療学の創造に向けて―」
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◆概要:
 「医療」現場での研究・実践を行うためには、医学のみならず、心理学・
社会学・育学・芸術学などの人文諸科学との連携が必要となる。本研究会で
は、面白い研究・実践を生み出すための「学際」のあり方、及び、そのため
の研究者・当事者間の「対話」のあり方について、検討を試みる。本研究会
のアウトプットとしては、「医療」現場に関わる個別具体的な研究・実践の
理論・方法だけではなく、そうした研究・実践を生み出すための、当事者間
/当事者-研究者間/研究者間の「対話」のデザインのあり方も示されるこ
ととなるだろう。本研究会では、慢性疾患のこどもの心理社会的問題を切り
口に心理学の視点から医療を見つめてきた谷川弘治先生を講師に迎え、保健
医療分野における新しい学際的研究のあり方、当事者と研究者の枠を明示し
ない新しい対話のデザイン、すなわち医療を超えた”メタ医療”の構想につ
いて、保健医療および人文科学の専門家・研究者を交えて討論する。

◆日時:2006年3月18日土曜日13:30~

◆場所:大阪市立大学医学部学舎4階講義室

◆主催:メタ医療学探検隊(代表・稲田浩)

◆後援:日本質的心理学会研究交流委員会

◆助成:質的心理学会研究助成

◆応募方法と参加費:メールにて加藤まで、下記必要事項をご記入の上、
 お申し込みください(会場予約の都合上)。参加費無料。
 参加者氏名:
 御所属:
 連絡先メールアドレス:meta-medicine@hotmail.co.jp

◆プログラム
 1.13:30~
 開会の挨拶

 2.13:35~14:20
 特別講演「医療と教育、そして心理学(仮)」
 西南女学院大学保健福祉学部 谷川弘治

 休憩

 3.14:30~15:30
 討論「新しい臨床医療の研究デザイン―メタ医療学の創造に向けて―」
 司会:大阪市立大学医学部附属病院医療情報部 朴勤植
 西南女学院大学保健福祉学部 谷川弘治
 大阪市立大学大学院医学研究科発達小児医学 稲田浩
 大阪大学大学院人間科学研究科 加藤謙介
 他、メタ医療学探検隊メンバー

 4.15:30~
 閉会の挨拶

◆谷川弘治先生 プロフィール
 現職 西南女学院大学保健福祉学部福祉学科教授 社会学修士、
 学校心理士京都大学教育学部卒、日本福祉大学大学院修士課程修了
 後、滋賀県立小児保健医療センター心理判定員などを経て現職。
 メインテーマは、病気の子どもと家族の心理社会的支援。がんの子
 どもの学校、体力、社会的自立などをテーマに共同研究を主宰し、
 インターネット等を介しての教育相談活動も試みる。その他、病院
 における発達支援、ストレスマネジメントの研究など。

◆「メタ医療学探検隊」連絡先
 〒545-8585大阪市阿倍野区旭町1-4-3
 大阪市立大学大学院医学研究科発達小児医学内
 事務担当:山口悦子、田中祥子

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 2005年度sparrow kids特別講演プログラム
 「質的研究を始めたい人、行っている人に役に立つ話」
……………………………………………………………………………………………

1. テーマ
  質的研究を始めたい人、行っている人に役に立つ話

2. 趣旨
 近年、質的研究への関心の高まりと共に多くの書物が出版され、
地方においても、質的研究に関する学習を容易に行えるようになっ
てきた。しかし、書物での独学には限界があり、自分が研究で明ら
かにしたいと考えていることと、選択した研究方法があっているの
かどうかを確認することが出来ず、研究に自信を持てない初学者が
いる。
 その一方で、医療・看護・福祉の領域において、質的研究の有用
性を認めて興味を持ち、実際に行いたいと考えても、はじめ方さえ
も分からず、躊躇している例も少なくないことが予測できる。よっ
て、本講演会では質的研究に興味を持ちながらもなかなか踏み出せ
ない者と、質的研究を始めているが、自らの研究に自信が持てない
者を対象とする。
 そこで、1部は質的研究を始めたい人の手がかりとなるような内容
とし、2部では、これから行う研究の計画書と、すでに行った研究に
対して講師からコメントをもらうことで、実際にどのように質的研
究を展開していくのかが理解できる内容としたい。

3.とき・ところ
 1)日時:2006年3月25日      12:30開場   13:00開演
 2)場所:北海道医療大学サテライトキャンパス(毎日札幌会館 6階)
 3)講師:田垣 正晋先生(大阪府立大学人間社会学部社会福祉学科講師)

4. プログラム
 12:30 受付開始
 13:00 基調講演 「質的研究を始めたい人に役に立つ話」
 14:30 休憩 コーヒータイム
 14:50 ワークショップ1:高齢者の終末期に関する研究計画書
 15:50 休憩
 16:00 ワークショップ2:看護学生の高齢者疑似体験後の高齢者観に関する研究
 17:00 終了

5.参加申し込み方法
 1)参加費:日本質的心理学会員:1000円 非会員:2000円(当日会場にて)
 2)申し込み方法:メールとFAXで受け付ける。
   Mail: suzume2006@yahoo.co.jp

6.問い合わせ
  旭川医科大学 医学部看護学科 看護学講座 助手  高岡哲子宛
   FAX:0166-68-2941       電 話:0166-68-2941

7.主催:Sparrow Kids
  後援:日本質的心理学会研究交流委員会
  協賛:看護の詩学研究会

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[クッピーより]

 第19号はいかがでしたか? 先日、小遣いで、ATOK2006を購入しました。
 ユーザー登録したら、1997年にMAC版を購入していたみたいで、少し、
 月日を感じました。

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 編集:日本質的心理学会研究交流委員会
 第19号担当:長谷川元洋・本山方子・湯浅秀道 
 発行:日本質的心理学会 http://quality.kinjo-u.ac.jp/
 発行日:2006年2月20日
●メールマガジンは、学会からの配信専用ですので返信できません。
●学会に関するご意見・ご要望は以下のWebページからお願いします。
  【学会事務局アドレス jaqp@shiraume.ac.jp
●メールマガジンに掲載する研究会等の情報やアイデアを募集しております。
情報提供・投稿の締切は、各号15日までにお願いします。
( http://quality.kinjo-u.ac.jp/cgi-bin/yomi-mailer/y_mail.cgi?id=info )
●アドレスの変更、配信の停止を希望される場合は、お手数ですが学会事務局ま
 でご連絡ください。
●このメールマガジンに記載されている内容の一部または全てを無断で転載・
 複写・転送・再編集することは、著作権の侵害となりますので、お控えくだ
 さいますようお願い申し上げます。また、転載を希望する場合は、学会事務
 局にご連絡下さい。   【学会事務局アドレス jaqp@shiraume.ac.jp
 Copyright (C) 2006 日本質的心理学会  All Rights Reserved.
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日本質的心理学会 メールマガジン No.18====================2006/1/20

2006/01/23 12:51発送

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 日┃本┃質┃的┃心┃理┃学┃会┃メ┃ル┃マ┃ガ┃2┃0┃0┃6┃
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           役立つ情報を共有しましょうよ
           〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
         編集:日本質的心理学会研究交流委員会

日本質的心理学会 メールマガジン No.18====================2006/1/20

   クッピーです。さて、今回は、助成対象研究会の企画特集です。
  いずれも、楽しみな企画であり、期待できそうです。
  大切な会費よりの助成金なので、会員の皆さまに還元できるような
  形式にしていきたいと思っています。なにとぞ、皆さまのご意見を
  お寄せください。

▽▼ 目次 ▽▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●日本パーソナリティ心理学会経常的研究交流委員会・
 日本質的心理学会研究交流委員会主催 公開研修会
  個性と障害のはざま:発達障害児の育ちの現場から
●日本質的心理学会助成対象研究会の企画特集
●風に聞く・風を追う:歌舞伎を見るヴィゴツキー
●学会より会員のみなさまへ:<事務連絡・各委員会報告>
●「質的研究」情報コーナー:
  投稿の呼びかけ・投稿要領・研究会の紹介・著書の紹介・Webサイトの紹介
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■ 研究交流委員会共催研究会の紹介 ━━━━━━━━━━━━━━━━┓

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日本パーソナリティ心理学会経常的研究交流委員会・日本質的心理学会研究
交流委員会主催 公開研修会

個性と障害のはざま:発達障害児の育ちの現場から

『ひとりひとりの「個性」を大切に』ということや『ありのままを受け入れる』
ということは、保育や教育の現場においてよく述べられ、強調されることである。
しかしその一方で、子どもたちの行動が"気になったり"、なにかしらの"問題"を
感じたとき、それを「個性」としてとらえようとしても(あるいはとらえてほし
いと願っても)、日々の保育や教育が成り立たない現実があるときに、結局は
「問題」や「障害」の方が強調されてしまうこともある。さらに、一旦「障害」
や「問題」という視点で見てしまうと、「治す」「改善する」ということにとら
われ、目の前の子どものありのままの姿が見えなくなってしまうこともあるだろ
う。ひとりの子どもをとらえようとしているにもかかわらず、なぜどちらか一方
が強調されてしまうのだろうか。しかし、「個性」と「障害」の関係は、簡単に
「障害も個性」あるいは「障害ではなく個性」と言い切れるものでもない。
本シンポジウムでは、発達障害児の育ちの現場に焦点をあて、彼らに向き合うと
き、「個性」と「障害」の関係をどのようにとらえていけばよいのかということ
について考えていく。登壇者には、学習障害、自閉症、あるいはムコ多糖症など、
さまざまな障害をもつ子どもやその親、教育者と向き合ってきた先生がたをお招
きした。その深い経験を通して、多くのことを学ぶ機会になればと考えている。

話題提供 上野一彦(東京学芸大学)
     久保恭子(共立女子大学短期大学部)
渡部信一(東北大学)
指定討論 佐藤幹夫(フリージャーナリスト)
     本郷一夫(東北大学)
山上雅子(京都女子大学)
司会   菅野幸恵(青山学院女子短期大学)

日時 2006年3月4日(土)12時から17時
場所 青山学院女子短期大学 北校舎2F N202教室
渋谷駅東口より徒歩15分(JR線・東急東横線・京王井の頭線・田園都市線)
地下鉄表参道駅B1出口より徒歩5分(銀座線・千代田線・半蔵門線)
http://www.luce.aoyama.ac.jp/access/map.html

参加対象者 発達障害支援に関心のある方
参加費 パーソナリティ心理学会、質的心理学会いずれかの会員 500円
非会員2000円
定員 150名

*本研修会は、臨床発達心理士資格更新研修会、および臨床心理士認定協会の
定める1日ワークショップとして申請予定です。

<申し込み方法>
 参加をご希望の方は、次の手順で申し込みを行ってください。

(1)参加費の振込み
 参加をご希望の方は参加費を以下の郵便口座にお振り込み下さい。その際、
通信欄に研修会の日付と開催場所を必ず明記するようにしてください。おそ
れいりますが、お近くの郵便局にて各自で払込取扱票をご用意していただき
ますようお願いします。

口座記号番号 10140-70667731
加入者名 日本性格心理学会経常的研究交流委員会
 
入金後のキャンセルについては、原則として応じません。
振り込まれた方は、念のため受領証(振込みの際の伝票の半券)を当日お持ち
ください。

●参加費
日本パーソナリティ心理学会、日本質的心理学会いずれかの会員 500円
非会員 2000円

●締め切り
2006年2月24日(金)
Webサイトからの申し込みと参加費の払い込みをもって申し込み完了となります。
双方の手続きを期日までに済ませてください。ただし定員になり次第締め切らせて
いただきます。

(2)日本質的心理学会のWEBサイト( http://quality.kinjo-u.ac.jp/ )か
ら、申し込みの手続きをしてください。
参加費は事前振込みとし、入金が確認された時点で申し込み完了となります。

○なおこの申し込みフォームは通常の電子メールと同様にデータを暗号化せずに
送信する形となっております。暗号化されていないメールを送りたくない場合には、
お手数ですが以下の情報を葉書または封書で郵送してください。

・ご氏名
・ご所属
・ご連絡先(住所、電話番号、ファックス番号、メールアドレス)
・会員・非会員の別(会員の方は所属学会もお書きください)
・参加費送金日(確実に入金確認作業を行うため、またその効率化のためにご協力ください)
・(臨床心理士の方のみ)認定番号

郵送先
〒150-8366 渋谷区渋谷4-4-25 青山学院女子短期大学 児童教育学科 
菅野研究室気付 日本質的心理学会研究交流委員会

<問合せ先>
青山学院女子短期大学 菅野幸恵
suganoy@luce.aoyama.ac.jp

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 <日本質的心理学会助成対象研究会の企画特集>
★中部質的心理学研究会 第一回記念講演会
  「初学者のための質的心理学研究―質的研究を洗練させるために-」
  ●2006年2月21日(火) 13:00~17:00 名古屋
★メタ医療学探検隊・特別研究会
  「学際研究における『対話』のデザイン―メタ医療学の創造に向けて―」
  ●2006年3月18日土曜日13:30~ 大阪
★2005年度sparrow kids特別講演プログラム
  「質的研究を始めたい人、行っている人に役に立つ話」
  ●2006年3月25日 12:30開場 13:00開演 北海道
★ふくおか老年学研究会
  「質的老年学(Qualitative Gerontology)を読み実践する
                   ~ふくおか老年学研究会 in 大分」
  ●2006年2月18日(土曜日) 午後12時30分から午後5時まで 大分
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 中部質的心理学研究会 第一回記念講演会
  「初学者のための質的心理学研究―質的研究を洗練させるために-」
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1.趣旨
 質的研究はその本質上,多様な手法が存在し,常に新しいやり方に開かれ
ている。それゆえ,研究の可能性は多岐に広がり,それこそが“質的研究の
醍醐味”と言えるが,初学者はその多様さに困惑することが多い。そこで中
部質的心理学研究会は,第一回記念講演会として『初学者のための質的心理
学研究-研究を洗練させるために―』をテーマに,質的研究を洗練させるポ
イントや,初学者が陥りやすい問題点や注意点を学ぶ。さらに,参加者が抱
えている研究上の問題点をフロアで共有し,解決策についての討論・意見交
換を行うことを通じて,研究者間の交流を図る。
*心理学領域に限らず、看護、福祉、教育など関連領域の研究者を中心に、
質的研究法に興味ある方々の参加を歓迎します。

2.プログラム
基調講演 「初学者のための質的心理学研究-質的研究を洗練させるために-」
 田垣正晋氏(大阪府立大学人間社会学部社会福祉学科 講師) 教育学博士
講師は,障害者を対象にした質的研究を修士課程から続けている。質的研究
によって博士論文を完成させた講師自身の経験を基に,質的研究を洗練させ
るポイントをお話いただく。

3.日時・場所
 2006年2月21日(火) 13:00~17:00
 中京大学心理学部研究棟5階 院生研修室
 所在地〒466-8666名古屋市昭和区八事本町101-2中京大学名古屋キャンパス
      http://www.chukyo-u.ac.jp/koho/gaiyo/map/kotu.html
    地下鉄 鶴舞線または名城線 八事駅下車 5番出口 徒歩0分
   *駐車可能台数が少ない為,公共の交通機関のご利用をお勧めします。

4.参加申込
 (1)参加費 \1000(当日支払い) 定員50名
 (2)参加ご希望の方は事前にお申し込みください。
  申し込み先 situsin@h-h-c.com
氏名、(〒)住所、E-mailアドレス、所属をお書きください。
 (3)締め切り 2006年2月10日

5.問い合わせ(メールのみお受けします)
  中部質的心理学研究会 事務局 渡部  situsin@h-h-c.com

6.主催 中部質的心理学研究会

7.後援 日本質的心理学会研究交流委員会

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 メタ医療学探検隊・特別研究会
「学際研究における『対話』のデザイン―メタ医療学の創造に向けて―」
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◆概要:
 「医療」現場での研究・実践を行うためには、医学のみならず、心理学・
社会学・育学・芸術学などの人文諸科学との連携が必要となる。本研究会で
は、面白い研究・実践を生み出すための「学際」のあり方、及び、そのため
の研究者・当事者間の「対話」のあり方について、検討を試みる。本研究会
のアウトプットとしては、「医療」現場に関わる個別具体的な研究・実践の
理論・方法だけではなく、そうした研究・実践を生み出すための、当事者間
/当事者-研究者間/研究者間の「対話」のデザインのあり方も示されるこ
ととなるだろう。本研究会では、慢性疾患のこどもの心理社会的問題を切り
口に心理学の視点から医療を見つめてきた谷川弘治先生を講師に迎え、保健
医療分野における新しい学際的研究のあり方、当事者と研究者の枠を明示し
ない新しい対話のデザイン、すなわち医療を超えた”メタ医療”の構想につ
いて、保健医療および人文科学の専門家・研究者を交えて討論する。

◆日時:2006年3月18日土曜日13:30~

◆場所:大阪市立大学医学部学舎4階講義室

◆主催:メタ医療学探検隊(代表・稲田浩)

◆後援:日本質的心理学会研究交流委員会

◆助成:質的心理学会研究助成

◆応募方法と参加費:メールにて加藤まで、下記必要事項をご記入の上、
 お申し込みください(会場予約の都合上)。参加費無料。
 参加者氏名:
 御所属:
 連絡先メールアドレス:meta-medicine@hotmail.co.jp

◆プログラム
 1.13:30~
 開会の挨拶

 2.13:35~14:20
 特別講演「医療と教育、そして心理学(仮)」
 西南女学院大学保健福祉学部 谷川弘治

 休憩

 3.14:30~15:30
 討論「新しい臨床医療の研究デザイン―メタ医療学の創造に向けて―」
 司会:大阪市立大学医学部附属病院医療情報部 朴勤植
 西南女学院大学保健福祉学部 谷川弘治
 大阪市立大学大学院医学研究科発達小児医学 稲田浩
 大阪大学大学院人間科学研究科 加藤謙介
 他、メタ医療学探検隊メンバー

 4.15:30~
 閉会の挨拶

◆谷川弘治先生 プロフィール
 現職 西南女学院大学保健福祉学部福祉学科教授 社会学修士、
 学校心理士京都大学教育学部卒、日本福祉大学大学院修士課程修了
 後、滋賀県立小児保健医療センター心理判定員などを経て現職。
 メインテーマは、病気の子どもと家族の心理社会的支援。がんの子
 どもの学校、体力、社会的自立などをテーマに共同研究を主宰し、
 インターネット等を介しての教育相談活動も試みる。その他、病院
 における発達支援、ストレスマネジメントの研究など。

◆「メタ医療学探検隊」連絡先
 〒545-8585大阪市阿倍野区旭町1-4-3
 大阪市立大学大学院医学研究科発達小児医学内
 事務担当:山口悦子、田中祥子

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 2005年度sparrow kids特別講演プログラム
 「質的研究を始めたい人、行っている人に役に立つ話」
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1. テーマ
  質的研究を始めたい人、行っている人に役に立つ話

2. 趣旨
 近年、質的研究への関心の高まりと共に多くの書物が出版され、
地方においても、質的研究に関する学習を容易に行えるようになっ
てきた。しかし、書物での独学には限界があり、自分が研究で明ら
かにしたいと考えていることと、選択した研究方法があっているの
かどうかを確認することが出来ず、研究に自信を持てない初学者が
いる。
 その一方で、医療・看護・福祉の領域において、質的研究の有用
性を認めて興味を持ち、実際に行いたいと考えても、はじめ方さえ
も分からず、躊躇している例も少なくないことが予測できる。よっ
て、本講演会では質的研究に興味を持ちながらもなかなか踏み出せ
ない者と、質的研究を始めているが、自らの研究に自信が持てない
者を対象とする。
 そこで、1部は質的研究を始めたい人の手がかりとなるような内容
とし、2部では、これから行う研究の計画書と、すでに行った研究に
対して講師からコメントをもらうことで、実際にどのように質的研
究を展開していくのかが理解できる内容としたい。

3.とき・ところ
 1)日時:2006年3月25日      12:30開場   13:00開演
 2)場所:北海道医療大学サテライトキャンパス(毎日札幌会館 6階)
 3)講師:田垣 正晋先生(大阪府立大学人間社会学部社会福祉学科講師)

4. プログラム
 12:30 受付開始
 13:00 基調講演 「質的研究を始めたい人に役に立つ話」
 14:30 休憩 コーヒータイム
 14:50 ワークショップ1:高齢者の終末期に関する研究計画書
 15:50 休憩
 16:00 ワークショップ2:看護学生の高齢者疑似体験後の高齢者観に関する研究
 17:00 終了

5.参加申し込み方法
 1)参加費:日本質的心理学会員:1000円 非会員:2000円(当日会場にて)
 2)申し込み方法:メールとFAXで受け付ける。
   Mail: suzume2006@yahoo.co.jp

6.問い合わせ
  旭川医科大学 医学部看護学科 看護学講座 助手  高岡哲子宛
   FAX:0166-68-2941       電 話:0166-68-2941

7.主催:Sparrow Kids
  後援:日本質的心理学会研究交流委員会
  協賛:看護の詩学研究会

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 ふくおか老年学研究会
 「質的老年学(Qualitative Gerontology)を読み実践する
              ~ふくおか老年学研究会 in 大分」
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 私たちは福岡を拠点に研究会を開催している「ふくおか老年学研究会」,
略してフクロウ研です。今回私たちは,日本質的心理学会研究交流委員会
より後援を受けて,上記のテーマでワークショップを主催します。
関心のある方はご参加下さい。

 日時:平成18年2月18日(土曜日) 午後12時30分から午後5時まで
 場所:大分センチュリーホテル TEL : 097(536)2777

 今回のワークショップは,「Qualitative Gerontology 2nd Edition:
A Contemporary Perspective」(2002) Graham D. Rowles & Nancy E.
Schoenberg(Eds.)を読み中身に関して議論すること,そして具体的に
高齢者の生活における何かしらの質を捉えようと実践している方の報告
を聴き議論することの2部構成になっています。
 
 第一部:「質的老年学を読む」
   報告者 田中亮子さん(九州大学) 
        第10章 Maximizing Methods: Interviewers as Informants
       小野寺涼子さん(早稲田大学) 
        第11章 Seeking Diagnosis for a Cognitively Impaired
            Family Member: Evidence From Focus Groups
 第二部:「質的老年学を実践する」
   報告者 野崎瑞樹さん(日本文理大学) 
       「フィールドノーツの扱い方:どうしよう??という記録たち」
       小野寺涼子さん(早稲田大学)  
       「介護施設における認知症患者と介護者の対話の構造:
        ナラティブの共同構築過程に注目して」
       松本光太郎さん(名古屋大学) 
       「高齢者の日常体験を記述する試み:コーヒーを飲む行為に
        潜む自由」
 
 今後,移動遊園地のような流浪の研究会として福岡を拠点に,京都,名古屋,
東京と各地で研究会を開催する予定です。今回,大分でのワークショップに参加
できない方においても,研究会に関心のある方は案内をお送りしますので下記の
メールアドレスにご連絡下さい。

 問い合わせ先:松本光太郎<k-matsumoto@esi.nagoya-u.ac.jp> 

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 風に聞く・風を追う:歌舞伎を見るヴィゴツキー
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 質的研究のキーパーソンに、大いに語ってもらうコーナーです。
 それでは、今回の「語り」は、茂呂雄二先生です。

  ☆☆☆  茂呂 雄二   (筑波大学)  ☆☆☆

 歌舞伎はじめての海外公演は旧ソビエトで行われました。1926年の夏、
2世左団次一行が『仮名手本忠臣蔵』『娘道成寺』などの演目を持って
モスクワとレニングラーを訪れ大喝采を浴びたことが、当時の日ロ両国
の新聞記事で確認できます。ロシア語辞書に名優を意味する外来語
саданжиが加わったともいいます。

 ちなみに左団次訪ロの背景には小山内薫がいます。病気でなければ歌
舞伎訪ロ団長を務めるはずだった小山内の左団次夫妻と同行できない悔
しさは、昭和3年に平凡社から出版された『市川左団次歌舞伎紀行』と
いうロシア公演の記録本にうかがえます。小山内が左団次とともに演劇
の革新をリードしたことを思うと、この交流は日本での新劇開拓である
と同時に歌舞伎劇作法のロシア芸術への影響という相互的なものであっ
たわけで、ただロシア側からのエキゾチックな舞台に対する好奇心にと
どまらないものだったのです。

 さてモスクワで左団次は、スタニスラフスキーなどの演劇関係のほか、
詩人マヤコフスキーにも、そして映画監督エイゼンシュテインにも会っ
ています。前出『紀行』の巻頭に、『戦艦ポチョムキン』等の作品と映
画記号論のモンタージュ理論で知られる、この映画監督が左団次と並ん
で映る写真がおさめられています。エイゼンシュテインの歌舞伎への傾
倒は、後に公開される『イワン雷帝』における皇帝に演じさせた歌舞伎
風の“みえ”の導入に明らかです。

 ところで生前のヴィゴツキーに面会した日本人心理研究者に、エッセー
『ヴィゴツキーの思いで』を書かれた森徳治先生がいます。29年にモ
スクワでヴィゴツキーと面会したときのことを「ヴィゴツキーは、大の
演劇愛好者であったらしく、私にあった最初の言葉は『私は今世界の三
大名優を知っている。ロシアのスタニスラフスキー、ドイツのモイシ、
それから日本の左団次である。私は歌舞伎がモスクワで上演された1週
間、毎日かかさずに感激した。ほんとにすばらしかった』という挨拶で
あった」と記しています。実際には、公演は1週間ではないし、大人気
でチケットをとれない関係者からなんとかしてくれと多くの人に泣きつ
かれたという左団次一行の証言を考えると、ヴィゴツキーの発言は割り
引いてみる必要があります。

 しかしヴィゴツキーをモスクワ芸術座第二劇場に足しげく通わせた動
機とは何だったのでしょうか。それは内言だった、というのが私の今の
仮説です。タルトゥー派の記号学者イワノフは、1930年代にエイゼンシ
ュテイン、ヴィゴツキー、ルリア、そして言語学者マール等が定期的に
研究会を催していたとしています。エイゼンシュテインも興味深い内言
論を提案していますが、イワノフはそれがヴィゴツキーの影響だとして
います。エイゼンシュテインのモンタージュ論は、隣接配置(ジャクス
タポーズ)される二つの表現(声)の関係に内言を見ると言う興味深い
論だ、と私は理解します。歌舞伎の劇作を支える台詞、義太夫浄瑠璃、
黒御簾などが複合し交差して作る隣接配置はある意味での内言と見るこ
とができます。歌舞伎がヴィゴツキー・エイゼンシュテイングループを
熱中させたのは、彼らの探求する内言を実際にパフォーマンスして見せ
る舞台にであったからだと解釈できないでしょうか。

 土屋敬一郎氏は演劇の経験が舞台上の主体の変身=変化に共感し寄り
添う経験だと指摘していたように思うのですが、それはまさに学習の場
において、学習者の変化に寄り添う経験に通じます。歌舞伎は私の学生
時代からの趣味なのですが、なにやらヴィゴツキー、演劇、学習、教育
そして社会文化的アプローチがつながるような気がしています。
    
……………………………………………………………………………………………
 学会より会員のみなさまへ
……………………………………………………………………………………………

◆◆◆事務局より

○2005年度会費未納の方へ

 学会を運営するうえでみなさまの会費納入が必要です。1月末から未納者の
方には メールにて個別に連絡を差し上げます。メールの記述にしたがって、
お手数とは思い ますが会費納入をお願いします。
 なお、会費を納入されませんと3月末に発行される学会誌をお送りすること
ができ ません。なにとぞよろしくお願いします。

◆◆◆編集委員会より

 2006年、今年もよろしくお願いいたします。雪の多いこの冬、雪が降り積も
ると、 日常の見慣れた景色が一転して、非日常の風景に変わるのが、いくた
び見てもふしぎ に思います。雪かきに追われる北国や北陸の方々は、とても
そんな悠長なことは言っ ておられないわけで、大変な生活をされている方々
には、心よりお見舞い申し上げます。
 編集委員会では、次号の発刊に向けて、校正作業に入っています。予定通り、
3月に はみなさんのお手元に「質的心理学研究 5号」をお届けできる予定です。
 質的研究は定型がないだけに、良い研究とは何かが一律に判断できず、査読
も編集 も事務作業も難しくて、すべて手作りなので、手間も時間もかかります。
でも、多く の方々に多忙な時間をさいて、労を惜しまずがんばっていただいて
います。それは、 投稿者にも読者にも、編集者にも事務局にも、みんなでこの
雑誌を少しでも良いもの にしていきたいという気迫がみちているからでしょう。
本当にありがたいことです。 
 投稿論文の締め切りが迫ってきました。特集、一般論文ともに3月末が締め切
り(消印有効)ですので、早めに投稿をお願いします。投稿資格として、学会員
であること が必要です。新学会員は、1月末までに入会手続きをしてくださると、
投稿に間に合い ます。
 「投稿論文原稿作成の手引き」を新たに作成しました。HPに公開します。
投稿の 際には、必ずHPをご覧になって、「規定」と「手引き」を参照してく
ださい。
 「質的心理学研究」の財政基盤を安定させて、質の高い優れた論文を掲載し
つづけるためにも、ご支援をお願いします。みなさまのお知り合いの学会入会
や、所属先の 図書館での定期購読を、ぜひ働きかけてくださいね。

                  (編集委員長・やまだようこ)

……………………………………………………………………………………………
[クッピーより]

 第18号はいかがでしたか? 大雪も峠を越したようですが、雪崩の
 心配があり、関係する方々のご苦労は大変なものと思います。
 次号に向けて、雪国に明るい話題を提供できるよう、頑張りたい
 ものです。

……………………………………………………………………………………………
 編集:日本質的心理学会研究交流委員会
 第18号担当:長谷川元洋・本山方子・湯浅秀道 
 発行:日本質的心理学会 http://quality.kinjo-u.ac.jp/
 発行日:2006年1月20日
●メールマガジンは、学会からの配信専用ですので返信できません。
●学会に関するご意見・ご要望は以下のWebページからお願いします。
  【学会事務局アドレス jaqp@shiraume.ac.jp
●メールマガジンに掲載する研究会等の情報やアイデアを募集しております。
情報提供・投稿の締切は、各号15日までにお願いします。
( http://quality.kinjo-u.ac.jp/cgi-bin/yomi-mailer/y_mail.cgi?id=info )
●アドレスの変更、配信の停止を希望される場合は、お手数ですが学会事務局ま
 でご連絡ください。
●このメールマガジンに記載されている内容の一部または全てを無断で転載・
 複写・転送・再編集することは、著作権の侵害となりますので、お控えくだ
 さいますようお願い申し上げます。また、転載を希望する場合は、学会事務
 局にご連絡下さい。   【学会事務局アドレス jaqp@shiraume.ac.jp
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